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2024/04/24

院長ブログトップ > 美容外科での事故が増加中?!船橋中央クリニック院長・元神賢太が深掘り解説

美容外科での事故が増加中?!船橋中央クリニック院長・元神賢太が深掘り解説

船橋中央クリニックの元神賢太医師

美容外科治療は今や社会において非常に人気がありますが、その反面で、未熟な医師による治療事故も顕著に増加しています。このような状況はなぜ発生しているのでしょうか?本記事では、船橋中央クリニックの院長である元神賢太が、美容外科分野における事故の原因と具体的な事例を詳細に分析し、美容外科治療を受ける患者様が事故に遭わないための対策を提言します。

まぶたに穴をあけて眼球を露出した事故の話

テレビCMをはじめ、各メディアに積極的に広告をして、洗練されたイメージで知られる全国展開の大手美容クリニックから、驚くべき事故の詳細が最近明らかになりました。この大手美容クリニックでは働いていた看護師さんの衝撃的な告白は次の通りです。

「二重まぶた整形の施術で、『医師が患者さんのまぶたに穴を開けてしまった』という話は聞いたことがあります。切開による施術でメスを入れすぎて、眼球が露出してしまったのです。 クリニックには研修医上がりの若手の医師が多かったのですが、彼らは臨床経験が乏しいままに現場に立ちます。まぶたの構造をよく理解しないまま執刀したため、皮膚を切りすぎてしまったというのです。」と言う告白です。

また同じクリニックの別の看護師も「私が立ち会った別の施術でも、看護師が医師に『まぶたの皮膚を切りすぎています!』と進言して、一大事になるのを回避する場面もありました。 術後の腫れは本来、1週間もあればおさまりますが、そうした事故があった場合は皮膚が再生するまでにかなりの回復期間を要します。患者さんが不安を覚えて相談に来ても、『腫れが引くまでのダウンタイムだから』と言い訳してごまかすこともしばしばでした」と告白していました。

この告白から、医師の技術が明らかに未熟のために起こっている事故がこのクリニックで多発していることが分かります。

出典元:

ヤフーニュース:美容クリニックトラブル〉「メスを入れすぎて眼球が露出」「ダウンタイムと言ってミスをごまかす」有名美容クリニック看護師が告発する風変わりな服務規律と杜撰な管理体制

https://shueisha.online/articles/-/250215

まぶたに穴を開けて眼球を露出した事故から学ぶべき教訓

このようなまぶたの手術で眼球が露出してしまう事故が起こる背景には、医師の未熟さが大きく関与しています。現在、多くの医師が研修を終えた直後に美容外科の職場に入るケースが増えています。その結果、手術経験がほとんどない状態で、美容外科の非常に繊細な手術を担当することになります。このため、本来経験豊富な医師であれば避けられるはずの、過剰な皮膚切開や眼球露出といった重大な事故につながっているのです。特に前述の事故例は、外科経験のある医師ならば考えられないミスであり、手術未経験の医師が直面している現実を浮き彫りにしています。これは、医師の臨床経験不足が直接的な原因であり、研修医上がりの医師を大量に就職させている大手美容外科では必然的に起こり得る事故なのです。

TCB医師募集

↑大手美容外科ホームページに掲載されている研修医の医師募集

看護師が行うハイフ治療中の事故事例

顔やあごのたるみを取るために用いられるハイフ(高強度焦点超音波)治療が、事故の原因となったケースがあります。大阪府警によると、ある美容クリニックで40代の女性医師と女性看護師2人が、業務上過失傷害容疑で書類送検されました。この事故は、30代女性患者がハイフ治療を受けた際に発生しました。冷却措置を施さず、患者の反応を十分に確認しないまま治療を進めた結果、患者は首や顔に重度のやけどを負い、その治癒には約2週間を要しました。

ハイフは医師が行うべき治療

ハイフ(高強度焦点超音波)治療は、皮膚の下の深い筋層にまで熱エネルギーを届ける非常に高度な技術です。この治療は、わずかな操作ミスが神経損傷や重度の火傷を引き起こすリスクを伴います。特に、ハンドピースの皮膚への密着が不十分な場合、高熱により患者に火傷を負わせる事故が発生する可能性があります。このような高リスクの治療は、患者の安全を最優先に考えるクリニックでは、経験豊富な医師が直接行うべきです。しかし、過去に報告された事故例を見ると、一部のクリニックでは看護師がハイフ治療を実施しており、これが事故の一因となっています。現在、多くの大手美容外科クリニックでも主に看護師がこの治療を担当しており、表面上は問題ないように見えても、実際には多くの事故が発生しているという事実があります。

売上アップのみを追求する大手美容外科クリニックの問題点

多くの大手美容外科クリニックでは、売上の増加が主要な目標とされ、その結果として売上が1000億円を超えるなど、経済的な成功を大々的に宣伝しています。しかし、これらのクリニックが本当に患者の幸せを最優先に考えた医療を提供しているかについては疑問が残ります。売上を重視するあまり、治療の質が犠牲になるケースが見受けられ、事故が頻発しているのが現状です。

このような環境では、医師や看護師が十分な研修を受けずに高度な治療を行うことが要求されることが多く、これが治療中の事故に直結しています。実際に、美容外科の治療で求められる高い技術や患者への丁寧な対応がおろそかにされることが少なくありません。さらに、事故が発生した際の対応も、クリニックの評判保持のために、問題を隠蔽する方向で進められることもあります。

TCB売上目標

↑大手美容外科ホームページに掲載されている売上目標

大手美容外科における事故の隠蔽問題

大手美容外科クリニックでは、事故が公になることを避けるために専属スタッフを配置しています。これらのスタッフは、事故発生時に迅速に対応し、患者やその家族との間で示談交渉を行うことで、事件がメディアに報じられることがないように努めています。このような対応は、表面的なクリニックのイメージを守るためかもしれませんが、真実が隠されることになります。私自身、長年美容外科医として活動してきた経験から言えば、美容外科で発生した事故についての情報は、業界内でしばしば耳にします。その中には大手クリニックによるものも少なくありません。一部の事故は報道されるほどの重大なものでありながら、最終的に公にされない理由は、ほとんどが示談による解決を選ぶからです。

美容外科で事故に遭わないための注意点

美容外科での治療を検討する際、最も避けたいのは事故に遭うことです。安全な治療を受けるためには、以下のポイントを基準に医療機関や医師を選ぶことが重要です。

■価格だけで選ばない
安価な治療の背後にはリスクが存在することがあります。例えば、低価格が実現する理由の一つには、経験不足の新米医師が施術を担当している可能性が考えられます。

■医師の美容外科経験年数を確認する
美容外科の分野では、経験年数が技術に大きく影響します。2、3年の経験しかない医師と10年以上の経験を持つ医師では、技術面で明らかな差が存在します。

■医師の外科経験を重視する
美容外科を行う前に外科や形成外科でのキャリアを積んでいる医師は、高度な技術を有しています。これらの経験は美容手術の質を向上させるために不可欠です。

■クリニック名ではなく医師で選ぶ
多くの医師が所属する大手クリニックでも、担当する医師が新人である可能性があります。そのため、クリニックの名声ではなく、直接治療を行う医師のスキルと経験に基づいて選ぶべきです。

まとめ

本記事を通じて、大手美容外科で発生した事故の実例や、その背後にある原因となった要因を詳しく解説しました。美容外科の事故は、多くの場合、医師の未熟さよって発生します。事故に遭わないためには、クリニック選びと医師選びが極めて重要です。美容外科を選ぶ際は、価格だけでなく医師の経験年数や専門性、過去の治療実績を重視することが必要です。美容手術は、見た目を美しくするためのものですが、その過程で自身の健康を損なう事故に遭うリスクは最小限に抑えるべきです。この記事が美容外科を選ぶ際の参考になり、事故のない安全な治療を受ける助けとなることを心から願います。美容外科での事故を避け、信頼できる医療サービスを受けるためにも、適切な情報と知識のもとで慎重に医師を選択してください。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。男性器を問わず、多くの性器の美容外科手術を行っている。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

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2024/04/16

院長ブログトップ > 船橋中央クリニック元神賢太医師が語る美容治療・包茎手術の事故について

船橋中央クリニック元神賢太医師が語る美容治療・包茎手術の事故について

船橋中央クリニックの元神賢太医師

船橋中央クリニックで長年美容外科治療・男性のペニス治療・包茎手術に携わってきた私、元神賢太は、美容整形の人気が高まるにつれて、美容クリニックの数が増加し続けている事実をこれまでさまざまな記事で指摘してきました。一方で、これに伴う医療事故の増加も無視できない問題です。本ブログでは、華やかな美容外科の裏に隠れたリスクと、それに伴う事故や訴訟についての深刻な現状を解説します。船橋中央クリニックの元神賢太医師が、美容治療の医療事故について、これまで実際に起きた事故やその原因についても詳しく語ります。

医療事故とは

医療事故とは、医療提供過程において、医療提供者の過失や医療機器の不具合などにより、患者に予期しない健康被害が発生することを指します。これには、治療のミス、誤診、手術中の誤り、適切な治療が遅れることによる影響、または医療機器や薬剤の誤用などが含まれます。

合併症は事故?

合併症は事故にあたるのでしょうか?多くの方が医療事故について誤解を持っていることがあります。特に、美容外科治療において副作用や合併症が発生した場合、それが直ちにに医療事故とは言えないという点です。私、元神賢太は船橋中央クリニックで長年美容外科治療行っていますが、手術における副作用や合併症は医療事故とは別物であり、これらは多くの場合、治療の一般的なリスクとして考えられます。一方、医師の明らかなミスや治療方針の誤りが原因で合併症が発生した場合、これを医療事故または医療過誤と定義します。

美容外科の医療事故例:船橋中央クリニック元神賢太医師からの解説

美容外科治療の分野で起こり得る医療事故について、船橋中央クリニック医師の私元神賢太が具体的な例とその背後にある原因を深掘りして説明します。医療事故は患者に予期せぬ健康被害を与える事件であり、美容外科では特に注意が必要です。

■呼吸管理ミスによる死亡事故

呼吸管理ミスによる死亡事故は日本の美容外科において最も多い医療事故です。近年、このタイプの事故が増加している背景には、麻酔に関する適切な訓練を受けていない医師による手術が増えていることがあります。かつて多くの美容外科においては、静脈麻酔は使用せずに局所麻酔のみで手術を行っていました。しかし、患者の快適性と痛みの軽減を目的に、近年は静脈麻酔の使用が普及しています。痛みを軽減して、患者が快適に治療を受けられるというのは非常によいことですが、問題なのは、麻酔の管理ができない美容外科医師が増えていることです。現在日本全国で増加している美容外科クリニックの多くで、医師たちは医学部を卒業後、わずか2年間の研修を終えてから直ちに大手美容外科クリニックに就職しています。この研修医制度では、麻酔科が必修科目でないため、美容外科を専門とする医師の中には、麻酔に関する実践的な経験がほとんどまたは全くないまま、静脈麻酔を行うケースが少なくありません。このような状況は、静脈麻酔の誤用による事故リスクを高め、重大な医療事故も実際に起こっているのです。静脈麻酔とそのリスクについてですが、静脈麻酔薬には呼吸抑制の副作用が伴うことが知られています。麻酔の深さが増すにつれ、患者の呼吸が停止する危険性が高まります。このようなリスクを管理するためには、麻酔を施す医師が患者の呼吸状態を常にモニタリングし、必要に応じて迅速に酸素投与や気道確保などの対応を行うことが極めて重要です。しかし、残念ながら、基本的なこれらの医療プロトコルを適切に実行できない美容外科医師が増えているというのが現状です。また、現在美容外科の多くで使用されている静脈麻酔薬がプロポフォール(ディプリバン)という薬剤ですが、多くの事故はこの薬を使用している際に発生しています。マイケルジャクソンが死亡したのもこの薬剤です。プロポフォールは特に呼吸抑制が他の静脈麻酔薬より強い傾向があります。長い手術でプロポフォールを静脈麻酔薬として使用するのは危険だと私、元神賢太は考えます。2006年に代官山美容外科(現在は廃業)で豊胸手術後の患者が死亡した事故については静脈麻酔薬で死亡したと見られます。

■脂肪吸引でお腹に穴をあけた死亡事故

2009年に発生した脂肪吸引手術中の致命的な事故は、美容外科業界に衝撃を与えたニュースでした。この事故では医師が患者の腹部を深く刺してしまい、その結果患者が死亡するという痛ましい出来事でした。この医療事故は、美容外科医師が逮捕された初めてのケースとしても知られています。裁判においては、医師が脂肪吸引中に使用した吸引管の先端の位置を適切に確認せず、腹壁や腸を傷つけてしまい、患者は2日後に脱水症状で死亡したことが明らかにされました。事故を起こした医師には禁錮1年6月、執行猶予3年の判決が下されました。

出典元:

品川美容外科の脂肪吸引事故、医師に有罪判決

■脂肪吸引による窒息死事故

最近、美容外科治療における重大な事故として、頬部の脂肪吸引後に窒息死した患者の事例が報告されました。この悲劇は、HAAB DREAM BEAUTY CLINIC大阪梅田院(ハーブビューティークリニック東京青山の外苑前にある系列施設)で手術を行った男性医師によるもので、業務上過失致死の疑いで書類送検されました。警察の調査によると、手術を担当した医師が救急要請を含む適切な医療措置の指示を怠ったことにより、患者が適切な医療を受けられずに命を落とす事態に至ったとされています。

■ 脂肪注入による死亡事故

脂肪注入手術は、余分な体脂肪を脂肪吸引で取り除き、別の部位に再注入してボリュームを増やす人気のある方法です。この手術は国内外で広く行われていますが、重大なリスクを伴うこともあります。特に、ブラジリアン・バット・リフト(BBL)のように、脂肪を臀部に移植する手術は、他の美容手術よりも合併症のリスクが高いとされています。この手術による脂肪塞栓症は、脂肪が血流に入り込んで血管を塞ぎ、最悪の場合、死亡に至る事故が発生しています。日本国内でも、バストへの脂肪注入による死亡事故が報告されており、手術行う医師には高い注意が求められています。これらの事故は訴訟の対象となることが多く、医療安全と患者保護の観点から、適切な手技と事前のリスク説明が必須です。船橋中央クリニックでは、これらの高リスクな美容手術を行う際には、患者の安全を最優先に考慮し、万全の体制で臨むよう努めています。

まとめ

美容外科治療は多くの場合非常に安全ですが、特に静脈麻酔薬を使用する手術においては医療事故が報告されています。また、この記事で触れたように、脂肪吸引や脂肪注入に関連した重大な事故が特に多く見られます。美容外科手術における安全性を確保するためには、信頼できる医療機関を選び、熟練した医師による治療を受けることが極めて重要です。船橋中央クリニック及び青山セレスクリニックでは患者様の安全を第一に考慮し、最新の医療知識と技術を提供することに尽力しています。事故のリスクを最小限に抑えるためにも、慎重な医師選びとクリニック選びが必要であり、訴訟や事故のリスクを避けるためにも、これらの選択には特に注意を払うべきです。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。男性器を問わず、多くの性器の美容外科手術を行っている。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

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2024/04/07

院長ブログトップ > 包茎手術治療・手術の料金にまつわるトラブル・事故と裁判・訴訟の深掘り

包茎手術治療・手術の料金にまつわるトラブル・事故と裁判・訴訟の深掘り

元神院長

近年、包茎手術に関連する料金トラブル・事故や訴訟・裁判が急増しています。本ブログでは、包茎手術の費用問題に起因する多数の金銭的紛争や訴訟・裁判に焦点を当て、具体的な事例を交えて詳細に解説します。消費者センターや裁判所での実際の訴訟を紹介し、消費者が直面する問題を深く掘り下げます。包茎手術を考える方々にとって、このようなトラブルや訴訟・裁判の情報は非常に重要であり、適切な対処法を知るためにも、本記事を通じて訴訟・裁判の事例をご案内します。

訴訟に至った事例1: 広告と現実のギャップに驚愕

25歳の男性が雑誌の広告を見て、10万円で行える包茎手術のクリニックに興味を持ったケースがあります。広告を信じて新宿のクリニックに連絡し、診察を受けに行きました。しかし、診察の結果、予想外の70万円から100万円の手術費用を提示され、被害者は驚きました。医師は、手術しなければ状態が悪化すると警告し、手術が必要な「嵌頓包茎」と診断しました。被害者はどこのクリニックも同様の費用になると言われ、手術を決意。手術は約15分で終了しましたが、後で詳細な診断内容と費用の内訳を確認したところ、クリニックの診断は「嵌頓包茎」で、環状切開術が20万円、亀頭下形成術が80万円、合計で消費税を含む105万円の治療費が請求されました。環状切開術には基本と精密の違いで価格が異なり、それぞれ基本環状切除が10 万 円で、精密環状切除が 20 万円となり、亀頭下形成術も10万円から80万円と幅広い料金設定がありました。最終的にこの男性はクリニックに対して料金の減額を求めたものの、クリニックは応じず、事態は訴訟・裁判にまで発展しました。このケースは最終的に和解に至りましたが、広告と現実のギャップにより訴訟・裁判となる事例は少なくありません。

出典元:

国民生活センター「包茎手術等の一部返金に関する紛争」

訴訟に至った事例1の問題点詳細分析

事例1を深掘りすると、以下の重要なの問題点が浮かび上がります。

■手術をしないと悪化するケースではない

まず、医学的な必要性の欠如が指摘されます。仮性包茎、嵌頓包茎、真性包茎のように異なる種類の包茎が存在し、それぞれの手術内容や時間、費用に違いがあることは医学的に認められています。特に嵌頓包茎では、絞扼による皮膚壊死のリスクがあり、緊急性を伴うケースも存在します。しかし、事例1の患者の状況を考慮すると、そのような緊急の必要性はなかったと推察されます。医師は、患者を急いで手術に導くことに対し、医学的根拠が不十分であった可能性が高いです。

■精密な縫合と基本縫合の価格差

「精密な縫合」と称して料金を増額するクリニックの問題を指摘します。これは、通常の縫合と比べて技術的に高度であることを理由に追加料金を請求するものですが、これを積極的に行うクリニックは、間違いなく営利を優先していると考えられます。「細かく縫合する」といった言葉を使い、追加オプションとして提示するクリニックも同様の問題を抱えています。

■亀頭下形成術の幅広い料金設定

亀頭下形成術に関する料金設定の問題があります。亀頭直下の傷跡や陰茎の皮膚下の組織量を調整することを理由に料金設定が行われますが、これも消費者を惑わせるため、また手術費用を不当に高額にするためのオプションと捉えることできます。

訴訟となった事例2

包茎トラブルで裁判のなった男性

ある男性がウェブ広告で目にした包茎手術の広告に興味を持ちました。この広告は包茎治療と治療費7万円を宣伝していました。また、「明瞭で安価な治療費用」「プライバシー保護」「無料のカウンセリング診断」といった言葉が目立っていました。これにより、専門医の意見と具体的な費用を知るために無料カウンセリングのみを受けることに決めました。電話予約した際には、「診察しないと正確な金額は分からないが、基本は7万円から」との説明がありました。カウンセリング当日、クリニックで体調や病歴に関する質問を受けた後、診察室で執刀医に指示されてズボンを脱ぎました。「ほとんど真性包茎」「今日中の手術が必要」「保険適用外」「亀頭強化が必要」との説明の後、触診を受けました。その結果、基本手術費が45万円、見た目を整える追加オプションと亀頭強化注射50万円で合計140万円程度になると告げられました。当初は7万円程度と考えていたため、この高額な費用に驚き、払えないと判断して断ろうとしましたが、帰らせてくれず、執刀医から専門用語を交えた早口の説明があり、かつその内容を十分に理解することができませんでした。その後カウンセリングの部屋から出させてもらえず、半ば軟禁状態でカウンセラーから2時間以上も手術をするように説得され、「他のクリニックではもっと高額」「特別な医療ローンを組む」といった提案を受け、結局焦って契約をしてしまいました。手術終了後、男性は最終的にクリニックに減額を求めましたが、クリニックは応じなかったため最終的に訴訟・裁判となりました(後に和解)。

訴訟となった事例2の核心的問題点の分析

事例2の問題点をあげると以下のとおりです。

■軟禁状態でのカウンセリング

事例2における訴訟・裁判の主要な問題点は、患者を半ば軟禁状態に置いたカウンセリング環境です。この問題は、包茎手術を専門とするクリニックだけでなく、美容外科全般に見られる傾向です。特に、患者が個室に閉じ込められ、長時間にわたる圧力の下でカウンセリングを受けるケースが散見されます。最近、ヤフーニュースで取り上げられた事例では、TCBクリニックでの涙袋の治療を受けた患者も2時間に及ぶ困難なカウンセリングを経験したと報じられました。このような状況は、患者の自由意志を尊重しない強引な商法の一例として、訴訟・裁判でも重要な争点となります。

■見た目を整える追加オプション

見た目を整える"ための追加オプションに関しては、この種のオプションは純粋に商業的な目的で設定されていることは明らかです。「細かく縫合する」というオプションと同様、これらは医療的必要性よりも金儲けを優先する行為です。

■亀頭強化が必要と勧める

亀頭強化も必要な治療ではありません。真性包茎で亀頭が露出した際はたしかに手術直後には刺激に弱く、敏感なので、痛みがあります。ただし、これは通常は1か月程度で慣れます。包茎治療の手術と一緒に受ける必要はありません。

 

医療から日常まで:広範囲にわたる高圧販売の問題点

包茎トラブルで裁判を回避するためのアドバイス

包茎手術のトラブル・事故や訴訟・裁判の話は、医療や美容外科業界に限らず、広く様々な分野で同様の問題が発生しています。この問題は、説得力のある言葉を使って不必要な高額商品やサービスを売りつける手口に共通しています。訪問販売や電話勧誘販売では、特に高齢者が不要な商品を購入させられるケースが多く、エステサロンや語学教室などのサービス業界でも、十分な理解や総費用の把握なく高額な長期契約に誘導される事例があります。消費者は、こうした高額な契約に同意する前に、即決を迫る状況に警戒し、必要な調査を行うことが非常に重要です。情報の確認と理解を徹底し、納得のいく決断をすることが求められます。この問題は包茎手術における訴訟・裁判の事例に限らず、日常生活の中で幅広く見受けられるため、広範囲にわたって注意が必要となります。

包茎手術クリニック選択のための重要なガイドライン

適切な包茎手術クリニックを選ぶためには、訴訟・裁判に発展するようなトラブルを避けるためにも、包茎治療に関する知識と事前の徹底したクリニックの調査が欠かせません。残念ながら、不適切な医療を提供する医師が存在するのが現実です。このような状況から身を守るため、自由診療や包茎治療クリニックを選ぶ際には、以下のいくつかの重要なポイントに注意を払うことが求められます。

■相場を大きく下回る広告での料金表示

包茎手術を選ぶ際、広告で見かける市場相場を大きく下回る料金設定は慎重に扱うべきです。自由診療における料金は通常高額になることが多く、安さだけでクリニックを選択するとリスクを伴うことがあります。重要なのは、複数のクリニックの料金を比較し、包茎手術の一般的な相場を十分に理解することです。特に、極端に低い料金設定は、強引なアップセールスを伴うケースが多く見られます。

■即時契約を促すクリニックに対する注意

包茎手術クリニック選びにおいて重要なのは、即時契約を促すクリニックに対して警戒することです。特にカウンセリング当日に契約を急がせるクリニックには、慎重な対応が必要です。医師から「重症で放置すると悪化する」や「緊急に手術が必要」といった緊急性を煽るような言葉を聞いた際は、特に慎重に判断することが求められます。こうした言葉は、感情に訴えるものであり、医療的な必要性に基づいていない可能性があります。また、異なるクリニックでカウンセリングを受け、各クリニックの施術内容や治療法を比較検討することも重要です。これにより、提案されている治療が自分に本当に適切か、他のクリニックではどのような治療が行われているのか、客観的に判断することができます。以上の点を踏まえ、クリニック選びに際しては、契約を急がせる圧力に屈せず、十分な検討時間を取ること、複数の意見を聞くことが非常に重要となります。これにより、訴訟・裁判に発展するようなトラブルを未然に防ぐことができ、自分にとって最適な治療法を見つけることが可能となります。

■派手な広告戦略

包茎手術クリニック選択時に注意すべき点の一つに、派手な広告戦略が挙げられます。特にテレビCMなどを頻繁に放映している自由診療クリニックは、膨大な広告費を支出している可能性が高いです。一回の全国ネットテレビCM放送には数百万円がかかり、月契約であれば数千万円にものぼり、年間では億単位の費用がかかることも珍しくありません。これほどの広告費をかけるクリニックは、自身のビジネスから相応の売上を得る必要があります。このことは、治療費用に反映され、結果として患者の負担が増加する可能性があります。そのため、広告に惹かれてクリニックを選ぶ際には、その背後にある財政的側面を理解し、広告費用が治療費にどの程度影響しているのかを慎重に検討することが重要です。派手な広告による印象だけでなく、クリニックの信頼性や実績、実際の患者の声など、多面的な情報を参照して適切なクリニック選択を行うことが、賢明な判断につながります

まとめ:包茎手術治療・手術の料金のトラブル・事故や訴訟・裁判から学ぶ

元神院長

このブログでは、包茎手術に関連する料金トラブル・事故や訴訟・裁判を通じて浮き彫りになった数々の問題点について考察しました。重要なポイントとしては、患者が即契約や即手術に追い込まれる状況、不適切な説明のもとで追加治療が行われるケースがあります。これらは、患者にとって不利益をもたらす可能性が高い事態です。トラブルや疑問が生じた際には、消費者センターや地域の保健所への相談が有効です。また、クリニック選びに際しては、医師の経歴や経験の確認、料金体系の透明性、派手な広告に惑わされない慎重な選択、即決を迫るクリニックへの警戒が不可欠です。本ブログ記事が包茎手術を考える方々にとって有益な情報となり、適切な医療を受けるための一助になることを心から願います。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。男性器を問わず、多くの性器の美容外科手術を行っている。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

【関連項目】

元神医師が担当する包茎手術の相談はこちら

 

 

 

 

 

 

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2021/09/18

院長ブログトップ > 【Youtube】宮迫博之さん出演完全版!男の悩み聞いちゃいました!【祝3万人突破感謝企画】

【Youtube】宮迫博之さん出演完全版!男の悩み聞いちゃいました!【祝3万人突破感謝企画】

Dr.元神チャンネルでは専門医が男の悩みである包茎や早漏治療、亀頭増大、陰茎増大、性病等のペニスの悩みをお客様向けにためになる情報を発信しており、この度登録者数3万人を突破いたしました!宮迫博之さんが自身の仮性包茎エピソードを赤裸々に語る!?
更に芸能人のペニス事情に加えて、薄毛事情も暴露します!

 

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2020/03/04

院長ブログトップ > 【Youtube】本当に改善された?包茎克服三銃士が語る!

【Youtube】本当に改善された?包茎克服三銃士が語る!

包茎三銃士による手術体験談の第2弾です。

様々な視点から手術の感想を聞くことができました。

お悩みの方は是非参考にしてください。

 

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2020/02/28

院長ブログトップ > 【Youtube】並木優の思い出のオチ○コ教えちゃいます!!

【Youtube】並木優の思い出のオチ○コ教えちゃいます!!

並木優さんコラボ動画第2弾です。
ペニスについての思い出を語ってもらいました。
是非ご覧ください。

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2020/02/27

院長ブログトップ > 【Youtube】手術経験者が本音で語る!正直どうだった?

【Youtube】手術経験者が本音で語る!正直どうだった?

今回の動画ではゲストに鈴木さん、田中さんを招き、包茎手術に関しての体験談を語っていただきました。

気になるあれこれを経験者ならではの視点で語っていただきました。

是非ご覧ください。

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2020/02/10

院長ブログトップ > 【Youtube】並木優 襲来!本当は女子もオチ○コに詳しい?ぶっちゃけ過ぎて放送事故に!?

【Youtube】並木優 襲来!本当は女子もオチ○コに詳しい?ぶっちゃけ過ぎて放送事故に!?

今回、元神チャンネルに元AV女優の並木優さんが出演してくれました。
女子のホンネ、元AV女優ならではの面白いお話もたくさんありました。(笑)
是非ご覧ください。

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院長:元神 賢太
経歴・資格
  • 平成11年3月 慶應義塾大学医学部卒
  • 平成11年4月 慶應義塾大学病院勤務
  • 平成15年12月 船橋中央クリニック院長
  • 平成25年1月 青山セレスクリニック 治療責任者
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当院では、経験豊富な医師がカウンセリングから治療はもちろん、アフターケアまで一貫して行います。 大手の他のクリニックにありがちな経験の浅いアルバイト医師が施術を行うことはありません。
「最高の技術と責任をもって1人1人の患者様を大切に、そして安心して治療を受けていただきたい」 これが当院のポリシーです。 まずは無料カウンセリングにいらして下さい。診察はしっかり医師が行います。 こちらから売り込みは一切致しませんので、是非お気軽にお問い合わせください。

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責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業

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最終学歴:S43年慶応義塾大学医学部卒業
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福岡県福岡市中央区天神2丁目5−17 プラッツ天神 2階
(提携先 セイコメディカルビューティークリニック福岡院)

予約受付・ご相談窓口

電話受付【完全予約制】

9:00~23:00

フリーダイヤル

0120-118-243(携帯・PHSからもOK)

船橋中央クリニック大阪エリア
(提携先 アサミ美容外科大阪院)

所在地

〒530-0001
大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル2F
(提携先 アサミ美容外科大阪院)

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