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リッジバンド・内板は本当に性感帯か?最新研究より

更新日:2025/10/27

公開日:2025/10/28

包茎手術を検討している多くの方から、「亀頭直下のリッジバンド(包皮内板)は特別な性感帯であり、ここを切除すると快感が失われるのではないか」という不安の声を耳にします。リッジバンドとは、包皮の先端内側にあるヒダ状の粘膜部分のことで、日本では一般的に「包皮内板」と呼ばれる部分に相当します。

実際、1990年代にカナダの病理学者が行った研究では、この包皮内板(リッジバンド)には触覚を感じるマイスナー小体が豊富に存在し、滑らかな部分よりも感覚に特化した組織であると報告されました。

そのため、一時期「リッジバンド=性感帯」という考えが広まり、包茎手術でここを切除すると性的快感が損なわれるという指摘もあったのです。では、最新の研究や臨床知見から見て、この考えは本当なのでしょうか?

今回は、美容外科医として包茎手術を専門に20年以上診療してきた筆者(元神 賢太)が、リッジバンド・包皮内板の感度と包茎手術後の快感について分かりやすく解説します。

参照元: cirp.org

包皮内板(リッジバンド)はなぜ「敏感」と言われるのか?

まず、リッジバンド(包皮内板)とは包皮の内側(亀頭側)の薄く滑らかな粘膜部分を指し、普段露出している外側の皮膚(外板)とは性質が異なります。陰茎が包皮に覆われた状態では、この内板が常に亀頭を包み込んで保護しているため、直接外部の刺激にさらされる機会が少なく、その分刺激に対して敏感になりやすい傾向があります。特に真性包茎や嵌頓包茎(包皮をめくって亀頭を露出すると締め付けがあるタイプの包茎)の方では、内板や小帯(裏スジ)が常に覆われているため、そこに触れる刺激に過敏に反応しやすくなっています。

性行為やマスターベーションでこの部分が刺激されると、強い快感が生じやすく、射精までの時間が短くなる(早漏傾向になる)一因とも考えられています。

一方で、仮性包茎(平常時は亀頭が皮を被っているが、意図的にむけば露出できるタイプ)の方では、日常的に入浴時の洗浄や性交時などに亀頭や内板を露出させている場合も多く、そうした方の内板は常に外気や摩擦にさらされているため刺激に慣れていることが多いです。

したがって、仮性包茎の人にとって内板部分が特別に敏感な「性感帯」であるとは言えません。実際、私自身これまで年間1000件以上の包茎手術(主に仮性包茎)を担当していますが、手術後に快感が永久的に低下してしまったと訴える患者さんはほとんど経験がありません。むしろ、「亀頭が常に露出することで刺激に慣れ、早漏が改善した」という声の方が多いほどです。

▶️ 合わせて読みたい記事:リッジバンドとは?男の大事な性感帯なのか?

最新の研究で明らかになった「本当の性感帯」とは?

近年の解剖学的研究により、陰茎の性感に寄与する主要な神経受容器がどこに存在するかがより明確になってきました。結論から言えば、いわゆる「性感帯」の感覚を生み出しているのは、亀頭や陰茎小帯(裏スジ)付近の深部に存在する特殊な神経終末だということです。具体的には、クラウゼ小体(Krauseの終末小体)や自由神経終末といった性刺激に反応する受容器は、亀頭冠(カリ首)や裏筋(小帯側)の周囲に集中して存在することが知られています。

一方、包皮内板や小帯の皮膚そのものには、触覚を感じる受容器(マイスナー小体など)は存在するものの、性的快感を直接生み出すような特殊な神経構造は含まれていないと考えられます。

筆者自身も長年の臨床経験から、包皮内板や小帯の皮膚そのものが特別な性感帯なのではないと考えており、快感に重要なのはむしろ亀頭や裏筋周囲の尿道海綿体の神経分布であると感じていました。

前述の「性感帯の正体は亀頭冠や小帯付近の深部にある圧受容器である」という研究知見は、まさに私の考えと一致するものです。つまり、仮性包茎の方が亀頭直下法(亀頭直下包皮切除術)によって包皮内板や小帯の一部を切除しても、性的な快感自体は変わらないと考えられます。

その理由は、快感の源となる神経は亀頭や裏筋の深部に残っており、手術でそれらを損なうことはないからです。

参照元: europeanurology.com

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手術で感度が変わるのはどんな場合か?

では、包茎手術によってまったく感度の変化がないかというと、必ずしもそうとは言い切れません。ポイントは「良い方向の変化」であるということです。

前述のように、真性包茎や嵌頓包茎、仮性包茎でも早漏の方では包皮内板や小帯が過度に敏感な状態になっていることがあります。この場合、亀頭直下包茎手術(環状切開術)で過敏な内板や小帯を切除し、亀頭を露出させることで刺激に対する耐性がつき、早漏の改善につながることが期待できます。

実際に、過長な包皮を持ち、早漏に悩む男性を対象に亀頭直下包茎手術(+小帯切除術)の効果を検証した臨床研究でも、多くの患者で射精までの時間が延長し早漏が改善したという報告があります。

私のクリニックでも、仮性包茎で早漏傾向の患者様に手術を行ったところ、「明らかに持続時間が延びた」「刺激に対して余裕ができた」といった感想を頂くケースが少なくありません。

一方、早漏ではない仮性包茎の方の場合は前述の通り、手術によって劇的に感度が変わることはあまりありません。強いて言えば、手術直後~数週間程度は亀頭が常に露出することによる一時的な刺激閾値の変化(いわゆる「慣れ」の期間)で若干感度が鈍く感じたり、乾燥による違和感を覚えたりする可能性があります。

しかしこれらは時間の経過とともに落ち着き、最終的な性的快感の質や射精の気持ち良さは、手術前と変わらないレベルに維持されます。むしろ適度に刺激に慣れることで、「触れただけですぐイってしまう」という状態が改善され、パートナーとの性行為をより長く楽しめるようになる利点もあります。

▶️ 合わせて読みたい記事: 亀頭直下包茎手術が早漏治療として有効であることを証明した論文

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内板や小帯を残す手術法も選択可能

それでも「どうしても内板や小帯を切るのは抵抗がある…」という方もいるかもしれません。そのような場合には、包皮内板や小帯を可能な限り温存する手術法を選択することもできます。

例えば「根部包皮切除法」といって、陰茎の根元側で包皮を切除する術式では、亀頭直下の内板や小帯を完全に残したまま包茎を改善できます。ただし根部法は亀頭直下法に比べて切除できる皮膚の範囲に限りがあるため、包皮が余っている量が多い方には適さない場合があります。また、亀頭直下法においても「小帯温存によるV字カット法」により、完全に裏筋の皮膚を残すことができます。

ただし、「根部包皮切除法」も「V字カット法」も、美容面(傷跡の目立ちやすさ)では通常の亀頭直下法に劣る点もあるため、患者様の希望や包皮の状態に応じて手術法を選択することが大切です。いずれにせよ、経験豊富な専門医がしっかりカウンセリングを行い、最適な方法をご提案しますので、心配な点は遠慮なく相談してください。

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まとめ

「リッジバンド・内板は本当に性感帯なのか?」という問いについて、最新の研究と臨床経験から言える結論は次の通りです。

  • 包皮内板(リッジバンド)は確かに刺激に敏感な部位ではありますが、それ自体が特殊な性感帯というより、覆われていることで過敏になりやすい部位と位置付けられます。主要な性感帯と言える神経受容器は亀頭や陰茎小帯側の深部に存在し、皮膚そのものにはありません。

  • 仮性包茎の方が亀頭直下法で内板や小帯を切除しても、性的快感が失われることはありません。手術後に「感じ方が大きく変わった」という心配は不要で、従来通りの満足した性交が可能です。

  • 真性包茎・嵌頓包茎の方の場合、手術によって過敏すぎた部分が取り除かれることで早漏が改善するメリットがあります。術後は亀頭が露出し常に刺激に慣れるため、刺激に対する耐性がつきやすくなります。

  • 包茎手術そのものは適切に行われれば陰茎の神経を傷つけるようなものではなく、感度が極端に低下する副作用は極めて稀です。むしろ衛生面の向上や早漏改善などプラスの効果が期待できます。

  • どうしても内板や小帯を残したい場合は、その希望に沿った術式(根部切除法や亀頭直下V字カット法など)もあります。術前に医師と十分に相談し、自分に合った方法を選びましょう。

性感に関わるデリケートな問題は、不安や疑問があれば一人で抱え込まず専門医に相談することが大切です。包茎手術は見た目の改善だけでなく、性生活の質向上や衛生面のメリットも得られる治療です。当院では患者様の不安を丁寧に伺い、納得いただける形で治療を提供しております。「快感が失われたらどうしよう…」という心配をお持ちの方も、ぜひ一度カウンセリングにいらしてください。

最新の知見に基づいた適切なアドバイスと治療で、安心して快適な生活を送れるようサポートいたします。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。

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