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仮性包茎は手術を受けるべきか?科学的に証明された包茎手術のメリットNULL

2024/04/21

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仮性包茎は手術を受けるべきか?科学的に証明された包茎手術のメリット

仮性包茎手術の意義

真性包茎やカントン包茎のように、性行為に際して明確な支障があるわけではない仮性包茎ですが、多くの方々は日常生活において特に不便を感じていないため、手術の必要性については長年議論されてきました。しかしながら、最近の研究により包茎手術がもたらす健康上の利点が科学的に明らかにされています。これにより、かねてからの議論に決着をつけるべき時が来たと筆者は考えています。本稿では、科学的根拠に基づき、仮性包茎の場合でも包茎手術を受けるべき理由を詳しく説明し、そのメリットを解説します。

包茎手術を受けるメリット

包茎手術が持つメリットは、単に見た目の改善に留まらず、心理的な側面からの利点も含まれます。以前には、仮性包茎に関しては手術に対する医学的な必要性が低いとされていた時代もありましたが、近年の科学的研究によりその見解が変わりつつあります。具体的には、仮性包茎の状態でも手術を受けることにより、感染症のリスク低減や衛生的な管理がしやすくなるなど、明確な健康上のメリットが確認されています。

包茎手術のメリット:尖圭コンジローマの感染低下

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマ

包茎手術がヒトパピローマウイルス(HPV)の感染率を顕著に低下させることは、複数の科学的調査により確認されています。HPVは尖圭コンジローマの主要な原因となり、これが引き起こす性感染症は多くの男性にとって大きな悩みとなっています。具体的な研究結果を見てみると、包茎手術を受けた男性群でのHPVによる扁平陰茎病変の発生率はわずか0.7%に対し、手術を受けていない男性群では26.0%という驚くべき数値が報告されています。これは、手術を受けていない場合、HPVへの感染リスクが約40倍高いことを示しており、包茎手術の重要性を強調しています。

出典元:

Male circumcision is associated with a lower prevalence of human papillomavirus-associated penile lesions among Kenyan men

包茎手術のメリット:HIVの感染率を下げる

包茎手術がHIV感染率の低減に寄与するという事実は、近年の科学研究によって明らかにされています。特にアフリカのケニアとウガンダで行われた大規模な臨床試験は、その証拠を示しています。ケニアでの研究では、2,784人の男性を対象にした結果、包茎手術を受けたグループのHIV感染率が受けていないグループに比べて53%も減少していることが確認されました。また、ウガンダの試験では、4,996人の男性を対象にした結果、手術を受けた男性の感染率が48%減少したことが示されています。これらのデータから、包茎手術を受けない男性がHIVに感染するリスクがほぼ2倍になるという強い証拠が得られています。

出典元:

Adult Male Circumcision Reduces Risk of Acquiring HIV

包茎手術のメリット:梅毒の感染率を下げる

梅毒の陰茎潰瘍

国内外で梅毒の感染が再び増加しており、これが公衆衛生上の大きな問題となっている中、包茎手術が梅毒の感染率に及ぼす影響についても注目が集まっています。実際の研究結果によると、包茎手術を受けた男性は、手術を受けていない男性に比べて梅毒に感染するリスクが約40%も低いことが確認されています。このデータは包茎手術が梅毒の予防に有効であることを示めしており、特に梅毒が社会的な課題となっている現在、複数の人と性行為を行う男性は包茎手術を受けることが大きな予防策になると言えます。

出典元:

Male Circumcision Linked to Reduction in Risk of Syphilis

包茎手術のメリット:性器ヘルペスの感染率を下げる

性器ヘルペス

包茎手術が性器ヘルペス(HSV-2)の感染リスクを顕著に減少させるという結果が、研究で明らかになっています。この研究は、3,393人の男性を対象に実施され、包茎手術を受けた男性群ではHSV-2に感染するリスクが約28%低下することが明らかになりました。このデータは、包茎手術が性器ヘルペスの予防に有効であることを強く示唆しています。性器ヘルペスは治療が困難で再発することが多く、感染が生活に大きな影響を及ぼす可能性があるため、この手術による感染率の低下は、多くの男性にとって重要な健康上の利益となります。

出典元:

Male Circumcision Reduces Risk of Genital Herpes and HPV Infection, but Not Syphilis

包茎手術のメリット:淋菌の感染率を下げる

淋病

淋病

淋菌に関しては、包茎手術を受けた男性が包茎手術を受けていない男性に比べて感染リスクが低いという結果が示されています。具体的には、ある研究では包茎手術を受けていない男性は淋菌に感染するリスクが包茎手術を受けている男性より1.6倍発症率が高く、これは包茎手術が感染防御に役立っている可能性を示唆しています​ 。

※クラミジアに関しては、包茎手術がクラミジア感染のリスクに有意な影響を与えるという明確な証拠は見つかっていません。

出典元:

Circumcision and STD in the United States: cross sectional and cohort analyses

包茎手術のメリット:幅広い性感染症のリスク低減

包茎手術は、HPV、HIV、梅毒、ヘルペスウィルス、淋菌などの主要な性感染症の感染率を下げるだけでなく、トリコモナス症、マイコプラズマ感染症、軟性下疳などあまり聞きなれない性感染症(STD, STI)の感染率が、手術を受けた男性では顕著に低いことが明らかになっています。これは、包茎手術が性器の衛生状態を向上させることにより、病原体が体内に侵入するリスクや病原体がペニスで増殖されるリスクを減少させるためです

包茎手術のメリット:尿路感染症の感染率を下げる

研究によると、成人男性においても包茎手術を受けた場合と受けていない場合とでは、性病ではない尿路感染症(UTI)の発症率にも差があることが示されています。包茎手術を受けた男性は包茎手術を受けていない男性に比べて尿路感染症のリスクが低いと報告されています。特に、包茎手術は生涯にわたって尿路感染症のリスクを3.4倍減少させるとされ、成人期でもその保護効果が続くことが示されています。これらの研究結果は、包茎手術が成人男性においても尿路感染症の予防に有効であることを示唆しており、特に尿路感染症を繰り返し経験するリスクが高い男性において、包茎手術の検討が推奨される場合があります。

包茎手術のメリット:亀頭炎包皮炎の減少

包茎手術は陰茎の炎症、特にカンジダ等よる亀頭炎と包皮炎のリスクを減少させる効果があるとされています。包茎手術を受けていない男性ではこれらの炎症がより一般的で、包茎手術を受けていない男性は包茎手術を受けた男性に比べて炎症の発生率が2倍高いと報告されています。

包茎手術のメリット:包皮損傷リスクの軽減

包茎手術を受けた男性は、性行為中に包皮が傷つくリスクが明らかに減少します。この手術によって包皮の一部が除去されるため、包皮の面積が物理的に減少し、性行為中に生じる摩擦やその他の物理的影響による小さな傷や裂け目が少なくなります。特に、内板と呼ばれる亀頭下の包皮部分とお腹側の包皮の折り返し部分は、包茎の男性にとって損傷を受けやすい部位ですが、手術によりこの部分が切除されることで、該当部位の損傷による不快感や出血のリスクから解消されます。

包茎手術のメリット:陰茎がんのリスクを削減

様々な研究が示すところによると、包茎手術は陰茎がんの発生率を顕著に低下させる効果があることが確認されています。例えば、イスラエルではユダヤ教徒の伝統に従い、ほぼ全ての男性が新生児期に包茎手術を受けています。この結果、同国における陰茎がんの発生率は非常に低く、10万人当たり0.1人という数値が報告されています。これに対し、包茎手術を行わない習慣のある国々では、このがんの発生率が10倍以上高くなることが観察されています。これは、包茎手術がHPV(ヒトパピローマウイルス)感染のリスクを減少させることによるものと考えられます。

出典元:

The Strong Protective Effect of Circumcision against Cancer of the Penis

包茎手術のメリット:前立腺がんリスクの低減の可能性

包茎手術が前立腺がんの発生率に与える影響についての研究が注目を集めています。具体的には、包茎手術を受けた男性が手術を受けていない男性に比べて、前立腺がんの発生率が1.6倍から2.0倍低いことが示されています。この結果は、包茎手術が性感染症のリスクを減少させることによって、間接的に前立腺がんのリスクも低下させる可能性があることを示唆しています。ただし、この分野の研究結果はまだ一部で矛盾しており、確固たる結論を出すにはさらなる詳細な研究が求められます。

出典元:

Circumcision - Prostate Cancer

包茎手術のメリット:パートナーの子宮頸がんリスクの低減

包茎手術が男性のパートナーに及ぼす健康効果の一つとして、子宮頸がんの発症率の低下があります。研究によれば、包茎手術を受けた男性の性的パートナーは、手術を受けていない男性のパートナーに比べて子宮頸がんのリスクが著しく低いとされています。特に、性的に活動的な男性のパートナーにおいて、包茎手術が子宮頸がんのリスクを約58%も減少させる可能性が指摘されています。このリスク減少は主に、包茎手術が男性のヒトパピローマウイルス(HPV)感染率を下げることから来るものです。HPVは子宮頸がんの主要な原因の一つであり、手術によってこのウイルスの感染が抑制されることが、女性のがんリスクを低減する効果をもたらします。この点を踏まえ、包茎手術は単に男性自身の健康だけでなく、パートナーの健康保護にも寄与することが明らかになっています。

出典元:

Circumcision cuts cervical cancer rates

まとめ

この記事を通じて、包茎手術が性感染症やがんのリスクを低減するという医学的な根拠を詳しく説明しました。包茎手術は、外見の改善だけではなく、健康上の多大な利益をもたらすことが科学的データによって支持されています。仮性包茎の男性が手術を選択する際には、感染症のリスク減少という顕著なメリットを考慮することが極めて重要です。このブログ記事は、包茎手術の利益を具体的に明示することで、包茎に悩む多くの方々が納得のいく治療選択を行うための参考情報を提供することを目的としました。

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。

【関連項目】

包茎手術のご相談はこちらから

【アメリカ人が包茎治療(割礼)を受ける合理的な理由】割礼の歴史

 

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