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投稿日:2019/04/01
(最終更新日:2024/06/17)
【医師が解説】包茎でなりやすい病気とは?中には深刻なものも!?
このブログでもたびたび、「包茎は不衛生になりやすい」「包茎を放置するとデメリットが多い」と述べてまいりましたが、そもそも包茎は病気なのでしょうか?
また、包茎を放っておくと病気にかかったりするのでしょうか?今回は「包茎と病気の関係」について考察します。
そもそも包茎は病気?
包茎が仮性・カントン・真性と皮の余り方や締め付けによって分類されることは前述しましたが、そもそも包茎は病気なのでしょうか?
結論から言えば、病気ではありません。あくまでペニスの形状のひとつのため、包茎そのものは病気とは言えません。
ただ、カントン包茎や真性包茎は不衛生な状態を維持することから、病気を引き起こす要因となります。また皮の出口の締め付けが強いことによって、勃起時・性交時に痛みを感じる、無理にむいて血液が通わなくなる、などの弊害があります。
仮性包茎の状態も、衛生面での問題だけでなく、早漏や見た目のコンプレックスなど、機能面や精神面でネガティブな要素となります。包茎そのものは病気ではないからそのままでよい、とは言えないと思います。
治療が必要な包茎の種類
皮の先端の出口の締め付けが窮屈なカントン包茎、締め付けが強すぎる真性包茎は、亀頭が外に出せない、出しにくいことによって以下のような欠点があります。
①亀頭を露出して洗えないため、不衛生な状態が維持される。
②洗えないことで亀頭が炎症を起こし、亀頭と包皮が完全にくっつく「癒着(ゆちゃく)」の状態を引き起こす。
③勃起すると締め付けや皮が亀頭や陰茎を抑えつける形となり、痛みで性行為が困難。
④亀頭が外に出ないため、射精ができず子作りに影響する。
これらは日常生活に多大な影響を及ぼすため、できる限り早い段階で手術をなさることをおすすめしています。
また仮性包茎の状態も、見た目・衛生面・機能面でデメリットを生じやすく、ペニスに自信がなく女性と付き合えない、温泉など人前で裸になる場所を避ける、など男性自身が強いコンプレックスをいただくことも少なくありません。
包茎が原因で精神的にネガティブになる場合、仮性包茎であっても私は手術をおすすめしています。
包茎がなりやすい病気とは?
包茎による不衛生な状態から、様々な病気を誘発するケースがあります。
・亀頭や包皮が炎症を起こす包皮炎。
・尿が完全に外に出ず尿道内に溜まることで起こる尿道炎、膀胱炎。
・亀頭と包皮が一体化する癒着(ゆちゃく)。
・炎症によって抵抗力の弱いペニスとなり、性感染症にかかりやすい。
・締め付けが強い皮を無理やりむき、亀頭や陰茎の血流を阻害する血流障害。
病気や不具合を引き起こすため、上記の状態が該当する場合は包茎手術をおすすめしております。
陰茎ガンも包茎男性が発症しやすい病気
陰茎ガンは亀頭部や包皮に発生する悪性腫瘍で、60〜80歳の男性に多く見られます。ペニスの不衛生な状態も要因として挙げられ、包茎は正常なペニスの約10倍の発症リスクがあると言われています。
また、ヒト・パピローマウィルス(HPV)の感染によって陰茎ガンを引き起こすケースがあり、包茎はHPVに感染するリスクが高いことから、包茎手術を受けている人はHPVの感染率が減少するというデータがあります(同様にHIVに感染するリスクも減少する)。
まとめ
- 包茎は病気ではないが、病気を引き起こすネガティブ状態と考えられる。
- 締め付けが強いカントン包茎・真性包茎は不衛生な状態を維持する、正常な性行為ができないことから手術がすすめられている。なお仮性包茎も見た目や機能面のコンプレックス・衛生面から、手術を受けることが望ましい。
- 包茎は包皮炎・尿道炎・膀胱炎・包皮の癒着(ゆちゃく)・血流障害の要因となる。
- 包茎は不衛生な状態を維持し、ヒト・パピローマウィルス(HPV)に感染しやすいことから、陰茎ガンを誘発するリスクが高いというデータがある。
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