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投稿日:2024/06/12
(最終更新日:2024/06/13)

亀頭包皮炎とは?ちんこがかゆい原因にも。薬と治療について

亀頭包皮炎で悩む

亀頭包皮炎とは、陰茎の亀頭と包皮の炎症を指し、特に包茎手術を受けていない男性に多く見られる病気です。その原因は、不適切な衛生状態、真菌や細菌の感染、アレルギー反応、さらには性感染症など多岐にわたります。主な症状には、「陰茎(ちんこ)の痛み」、「ちんこがかゆい」、陰茎の腫れ、変色、不快感があります。本記事では、亀頭包皮炎治療に20年以上従事してきた医師が、その詳細な治療方法について解説します。特に、頻繁に亀頭包皮炎を繰り返す場合や、一般的な薬物治療では効果が見られない場合の対処法についても詳しく述べています。

亀頭包皮炎とは

亀頭包皮炎は、包皮と亀頭の両方に発生する蜂窩織炎(ほうかしきえん)を指します。蜂窩織炎とは、皮膚とその下の組織に細菌が感染し、炎症を引き起こす病気であり、蜂巣炎(ほうそうえん)とも呼ばれます。包皮や亀頭のいずれかに限定された炎症はそれぞれ包皮炎、亀頭炎と呼ばれますが、多くの場合、これらが同時に発症するため、亀頭包皮炎として一括して扱われることが一般的です。

亀頭包皮炎の画像

↑亀頭炎で亀頭が赤い状態。点状の赤い斑点もある

出典元:

Zoon balanitis: A comprehensive review

亀頭包皮炎の主な症状

亀頭包皮炎は、亀頭と包皮に炎症や痛みを引き起こす病気で、以下のような症状が現れます。

■炎症と痛み

亀頭および包皮に炎症と痛みが発生します。これは最も一般的な症状であり、病気の進行に伴って増加します。

■圧痛

触れただけで痛みを感じる圧痛が現れることがあります。

■浮腫(腫れ)

炎症のために、亀頭や包皮が腫れ上がることがあります。

■ちんこがかゆい(陰茎・亀頭の痒み)

強いかゆみが生じることがあり、特に夜間に悪化することがあります。

■亀頭が赤い(皮膚の変化や変色)

亀頭や陰茎の皮膚が赤や紫、または通常よりも濃い色に変色することもあります。細かい斑点があることもあります。

■亀頭がカサカサする、白い

 亀頭や陰茎の皮膚が光沢を帯びたり、白っぽくなることがあります。また、白い斑点ができることもあります。発疹のように見えることがあり、視覚的に確認できます。

■分泌物と悪臭

 包皮の下に悪臭を放つ分泌物が溜まることがあります。この分泌物は感染の兆候であり、早期の治療が必要です。

■排尿や射精時の痛み

尿を排出する時や射精時に痛みを感じることがあります。この痛みは亀頭包皮炎の典型的な症状の一つです。

■潰瘍や病変

亀頭にただれや病変が現れることがあります。この場合は性感染症をを合併している可能性があるため、早急に治療が必要です。

亀頭包皮炎 白い カス

↑亀頭包皮炎で白くカサカサした感じにあることもある

亀頭包皮炎の主な原因

亀頭包皮炎の原因は多岐にわたりますが、その中でも最も一般的なものは真菌感染です。特にカンジダ菌による感染が多く見られます。しかし、他にも細菌感染(レンサ球菌、インフルエンザ菌、クレブシエラ菌、表皮ブドウ球菌)やウイルス感染が原因となることがあります。これらの病原体が亀頭や包皮に感染し、炎症を引き起こすことが知られています。

また、接触性アレルギーも亀頭包皮炎の一因です。ラテックス製コンドームや潤滑剤、刺激の強い石鹸などに対するアレルギー反応が、炎症を引き起こすことがあります。これらの物質に対する過敏な反応が、亀頭包皮炎を誘発することがあります。

通常、亀頭包皮炎は深刻な病気ではなく、適切な治療を行えば1週間以内に治癒することが多いです。時には自然治癒する場合もあります。亀頭包皮炎は性感染症(STD)や性感染症(STI)ではないため、性的な接触による直接的な感染とは異なります。

さらに、亀頭包皮炎は包茎手術を受けていない男性に発症しやすいことが知られています。これは包皮の下に汚れや細菌が溜まりやすく、不衛生な状態が原因となることが多いためです。適切な衛生管理が重要であり、日常的なケアが予防に役立ちます。

亀頭包皮炎になりやすい人

亀頭包皮炎は、特に包茎手術を受けていない男性に多く見られる疾患です。包皮が過剰に余っているため、亀頭や内板側包皮が長時間包皮に覆われている状態になりやすく、高温多湿の環境が作り出されます。このような環境は、真菌、細菌、ウイルスが繁殖するのに理想的な場所となります。また、以下のような特徴を持つ方々も、亀頭包皮炎のリスクが高いとされています。

■不衛生な状態

毎日きれいに包皮内をシャワーで洗うなどの適切な衛生管理が行われていない場合、汚れや菌が蓄積しやすく、炎症を引き起こすリスクが高まります。

■糖尿病患者

糖尿病は免疫機能を低下させ、感染症にかかりやすくなります。頻繁に亀頭包皮炎を発症する場合、糖尿病のサインである可能性もあります。また、糖尿病患者で亀頭包皮炎をの場合は陰茎がんのリスクも高くなるとされています。

■肥満

肥満は包皮内の衛生管理の難しさや過剰な包皮(皮の余りが多い)を合併している場合が多いため、亀頭包皮炎のリスクを高めます。

■包茎

包皮が亀頭を覆っている時間が長いことが原因で、炎症を引き起こしやすくなります。

■包皮が硬い人

硬化性萎縮性苔癬(自己免疫疾患の一種)等により包皮が硬くなりやすい人は、亀頭包皮炎にかかるリスクが高いとされています。

【包皮炎が治らない】繰り返す亀頭包皮炎の危険性

包皮炎が治らない、亀頭包皮炎を繰り返す場合、その持続的な炎症が陰茎に深刻な影響を及ぼすことがあります。長期にわたる炎症は、陰茎に瘢痕組織を形成し、包皮が硬くなってしまう可能性があります。結果として、包皮がきつくなり、亀頭を露出することが難しくなり、真性包茎の状態になることがあります。

さらに、慢性的な亀頭包皮炎は陰茎がんのリスクを高めることが知られています。炎症が長期間続くと、細胞が異常増殖するリスクが増し、がん化する可能性があるためです。このため、亀頭包皮炎を繰り返す場合は、適切な治療、すなわち包茎手術を受けることを強くおすすめします。

亀頭包皮炎の診断と検査

亀頭包皮炎の診断は、通常、問診と患部の診察だけで行われ、多くの場合、特別な検査は必要ありません。しかし、真菌以外の原因が疑われる場合には、詳細な検査を実施することがあります。これらの検査により、亀頭包皮炎の具体的な原因を特定し、適切な治療法を選択することが可能です。

■培養検査

患部の皮膚または尿道内の炎症部位を綿棒でこすり、サンプルを採取します。これを培養検査に提出することで、亀頭包皮炎の原因となっている真菌、細菌、ウイルスの特定が可能です。

■尿検査

尿を検査することで、尿路感染症の有無を確認します。尿検査により、亀頭包皮炎の原因が尿路感染症に関連しているかどうかを調べることができます。

亀頭包皮炎の治療

亀頭包皮炎の治療は、その原因に応じて異なりますが、主な治療法には抗真菌薬、抗生物質、定期的な患部の洗浄、場合によっては包茎手術などがあります。

■抗真菌薬軟膏

真菌感染が原因の場合、抗真菌薬軟膏が処方されます。炎症がある包皮と亀頭に軟膏を適用し、真菌感染を治療します。軟膏の使用方法については、必ず医師の指示に従ってください。

■抗生物質

性感染症を含む細菌感染が原因の場合、抗生物質の内服薬が処方されます。細菌の種類に合わせた適切な抗生物質を服用します。

■抗ヒスタミン薬

アレルギー反応が原因である場合、抗ヒスタミン薬が処方されることがあります。これにより、アレルギー症状を緩和し、炎症を抑えることができます。

■包茎手術

亀頭包皮炎を頻繁に繰り返す場合、根本的な原因である過剰な包皮を除去する包茎手術が推奨されます。手術により亀頭が露出され、亀頭包皮炎になるリスクを大幅に減少します。

■糖尿病の管理

糖尿病患者は亀頭包皮炎のリスクが高いため、糖尿病の管理が重要です。血糖値のコントロールを徹底し、感染症のリスクを低減します。

■優しく洗う

定期的に包皮、亀頭、性器を洗浄し、清潔を保つことが重要です。ただし、洗浄の際は強くこすらないように心掛けることが大事です。摩擦が強いと、表皮を傷つき、悪化させる事態にもなるからです。洗浄後は患部をしっかりと乾かし、湿気を防ぐことで炎症の改善に役立ちます。

亀頭包皮炎の予防方法

適切な衛生習慣を身につけることが、亀頭包皮炎を予防する最善の方法です。毎日入浴し、包皮、包皮の下の敏感な皮膚、亀頭、性器全体を石鹸と水で丁寧に洗いましょう。また、窮屈な下着やズボンの着用は避けましょう。締め付けの強い下着やズボンは、股間周辺に熱や湿気をこもらせ、熱と湿気は、真菌が繁殖するのに最適な環境を作り出します。排尿後は、包皮、亀頭、包皮の皮膚を乾かしましょう。また、セックスの際にはコンドームを着用することをお勧めします。コンドームを着用することで、亀頭包皮炎の原因となる性病(STD)を予防することができます。衛生管理を怠ると、再び亀頭包皮炎になることがあります。頻繁に亀頭包皮炎になるようであれば、包茎手術を推奨します。

亀頭包皮炎のよくあるご質問

Q: 亀頭包皮炎は深刻ですか?
A: 一般的に、亀頭包皮炎は深刻な病気ではありません。通常、適切な治療を受ければ治癒しますし、軽度のケースでは自然に治ることもあります。しかし、なかなか治らない場合注意が必要です。

Q: 亀頭包皮炎は性病ですか?
A: いいえ、亀頭包皮炎は性感染症(STD)ではありません。ただし、性感染症が原因で亀頭包皮炎が発症することはあります。

Q: 亀頭包皮炎はよくある病気ですか?
A: はい、亀頭包皮炎は一般的な病気です。包茎手術を受けていない男性の12%から20%が亀頭包皮炎を経験するとされ、糖尿病を持つ成人では約35%が発症するとの報告があります。

Q: 亀頭包皮炎は感染しますか?
A: いいえ、亀頭包皮炎自体は感染性ではありません。

Q: 亀頭包皮炎でもセックスや自慰行為はできますか?
A: 亀頭包皮炎は性病ではありませんが、性感染症が原因である可能性もあります。原因が明確になるまでは性交渉を避けるべきです。また、セックスや自慰行為による摩擦が炎症を悪化させることがあるため、控えることをお勧めします。

Q: 亀頭包皮炎はどのくらい続きますか?
A: 初めての亀頭包皮炎の場合、適切な衛生管理と治療により通常1週間以内に症状は治まります。しかし、肥満や包茎の場合、あるいは繰り返し発症する場合は、治療に時間がかかることがあります。症状が続く場合は、包茎手術が推奨されます。

Q: 亀頭包皮炎は自然に治癒するまでどのくらい期間が必要ですか?
A: 軽度の亀頭包皮炎は衛生状態が良ければ、1~2週間程度で自然に治ることもありますが、多くの場合、適切な治療が必要です。治療を怠ると症状が悪化する可能性があります。

Q: 亀頭包皮炎を最も早く治す方法は何ですか?
A: 亀頭包皮炎を最も早く治す方法は、専門医に相談することです。医師が正式な診断を行い、原因を特定して最適な治療法を提供します。

ぺ ニス 赤い 発疹 画像

↑亀頭包皮炎:ぺ ニスに赤い発疹が見える

まとめ

亀頭包皮炎は、特に包茎の方に多く見られる一般的な病気です。軽度の場合、自然に治ることもありますが、症状が繰り返されたり、長引く場合は、包皮が損傷を受け、硬化して真性包茎に近い状態になることがあります。このような状態では、薬物治療が難しくなるため、包茎手術が推奨されます。

そのため、軽度の症状でも早期に治療を行い、完治を目指すことが重要です。経験豊富な医師の診察を受け、適切な治療を受けることで、亀頭包皮炎の進行を防ぐことができます。

このブログ記事が、亀頭包皮炎についての理解を深め、適切な対処法を知る助けとなれば幸いです。健康な日常生活を送るために、必要な場合は早めに専門医の助言を求めましょう。

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。

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