形成外科・泌尿器科・性病科
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更新日:2025/10/31
公開日:2025/10/31

包茎手術は、包茎に悩む男性にとって唯一の解消方法です。しかし一方で、術後の見た目や機能に満足できず「包茎手術が失敗だった」と感じてしまうケースも存在します。包茎手術の失敗例にはどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、美容外科医である筆者が包茎手術の失敗例10選を症例画像とともに解説し、その失敗の原因について考察します。さらに、包茎手術で失敗して後悔しないためのポイントや、もし失敗してしまった場合の修正手術についても説明します。
以下に、包茎手術後によく見られる代表的な失敗例を10項目にまとめました。それぞれのケースの症状や原因について説明します。

手術後に傷口内部に血液が溜まり、血腫(血の塊)ができてしまうケースです。どんな外科手術にも合併症のリスクは伴いますが、包茎手術において最も起こり得る合併症の一つが術後血腫です。傷跡の下に血が溜まって腫れてしまうと、見た目も悪くなり、痛みや治癒の遅れの原因となります。
残念ながら血腫が生じた場合は手術の失敗と言えるでしょう。もちろん、どれだけ優秀な医師でも血腫発生の確率を完全にゼロにすることはできません。しかし、外科医の経験や技術次第でそのリスクを極限まで下げることは可能です。
私の経験では、20年以上にわたる包茎手術の中で術後血腫の発生率を0.1%以下に抑えることに成功しています。それほど血腫の予防には技術と経験が重要なのです。

包茎手術後に縫合した傷跡がくっきり残ってしまい、明らかに手術痕だと分かる状態です。傷跡が目立つ主な原因は、多くの場合、医師の縫合技術不足にあります。通常、亀頭直下法(亀頭のすぐ下で包皮を切除する方法)で包茎手術を行えば、傷跡は亀頭のカリ首付近に位置するため目立ちにくくできます。
しかし縫合の仕方が粗いと、傷口が盛り上がったり幅広く瘢痕化して、ツートンカラー(後述)以上に傷跡自体が強調されてしまうのです。傷跡を目立たせないためには、美容外科的な丁寧な縫合が不可欠です。特に、抜糸が必要な非吸収糸(ナイロン糸など)で丁寧に縫合し、後日抜糸する方法を取ると、傷跡はよりきれいに仕上がります。
一方、術後の抜糸が不要な吸収糸で縫合すると手軽ではありますが、糸が体内で溶ける過程で炎症が起きやすく、瘢痕が目立つ傾向があります。高い技術で縫合しても、患者様の体質によっては傷跡が目立ちやすい場合もありますが、経験豊富な医師ほど傷跡を最小限に抑えられるのは確かです。

いわゆるツートンカラーとは、包茎手術後に亀頭付近の皮膚の色が周囲と異なり、2色のまだら模様のように見えてしまう状態です。包皮には、亀頭側の内板(亀頭に近い皮膚)と外側の外板(ペニスの根本近くの皮膚)で皮膚の色味が異なる部分があります。通常、亀頭直下で包皮を切除し縫合すれば、縫合部分を境にどうしても色の差が生じます。
しかし、本来その色調差(ツートンカラー)は亀頭直下に隠れるようにデザインできるため、さほど目立たない仕上がりにすることが可能です。ツートンカラーがはっきり出てしまう原因の多くは、医師の技術・経験不足にあります。亀頭側に残す包皮内板の量が多すぎると、縫合線が亀頭から離れてしまい、ピンク色の内板と茶色の外板との色差が露出してしまいます。
逆に経験豊富な医師であれば、亀頭直下で内板を適切に切除して色の段差が表に出ないよう工夫できます。実際、私は独自の手法でツートンカラーにならないような包茎手術デザインを行っています。ツートンカラーが強く出てしまった場合でも、修正再手術で目立たなくすることが可能です。
ツートンカラーとは逆に、亀頭側の内板を切除しすぎたために起こる失敗例です。本来、包茎手術では亀頭直下にわずかに内板を残すのが一般的ですが、経験不足の医師だと内板を残さずに切除してしまうことがあります。すると、皮膚と亀頭の境目が不自然に近づきすぎて、亀頭の一部が皮膚に縫い込まれたような状態になります。
見た目には傷跡が非常にキレイに治っているように見える場合もありますが、実は必要な内板組織まで取り去ってしまっているため、術後に亀頭周辺の突っ張り感や感覚鈍麻を生じることがあります。「傷跡は目立たないが、亀頭の感覚が落ちた気がする」という訴えがある場合、このケースが疑われます。これは明らかにデザインと切除量のミスであり、やはり術者の技術不足が原因といえるでしょう。
ペリカン変形とは、包茎手術後に陰茎小帯(裏筋)側の亀頭直下部分が、ペリカンの下クチバシのように膨らんで垂れ下がった形になる現象です。これは筆者が名付けた特殊な合併症ですが、他院での包茎手術後の修正の相談では時折見受けられます。ペリカン変形が起こる背景には、包茎手術のデザイン時に亀頭下の小帯を温存しようとしすぎた結果、縫合部位に余剰な組織が集まってしまうことがあります。
具体的には、小帯をできるだけ残そうとして一直線に包皮を切除・縫合すると、亀頭下の小帯部分だけ皮膚がたるんで膨らむ場合があるのです。経験豊富な医師であれば、このリスクを避けるために「V字カット法」(これも筆者が発明した方法です)というデザインを用いて小帯部を部分的に切除する工夫をします。小帯を適度に処理することで余分なたるみを防ぎ、自然な仕上がりになります。
ペリカン変形が生じた場合も、原因は術者のデザインミスや縫合技術の不足であり、修正手術によって改善可能なケースです。
真性包茎やカントン包茎の手術では、包皮の先端にある狭い輪(狭窄部)を取り除くことが重要です。この狭窄部分の取り残しがあると、術後に亀頭の下が糸で締め付けられたようなくびれになり、ちょうど提灯(ちょうちん)のような形状になることから提灯変形と呼ばれます。本来、狭窄部は完全に切除してしまわないと包茎手術の目的が果たせませんが、技術が未熟な医師だと狭窄部を一部残したまま縫合してしまうことがあります。
その結果、亀頭の下にくびれができ、形が不格好だけではなく、勃起時には痛みや締め付け感を伴うこともあります。提灯変形も医師の経験不足によるデザインミスが原因であり、修正手術で残存した狭窄組織を再切除することで改善できます。

真性包茎の患者様では、包皮と亀頭が先天的に癒着していることが珍しくありません(上記写真)。包茎手術の際には、まずこの亀頭と包皮の癒着を丁寧に剥がしてから皮を切除する必要があります。しかし、癒着剥離の技術が未熟な医師の場合、癒着を十分に剥がさないまま皮を切って縫合してしまうことがあります。
すると、本来剥がれて露出しているはずの亀頭表面に、部分的に皮膚(内板)が貼り付いたまま残ってしまうのです。術後に亀頭と皮膚がまだくっついているような部分が見られ、「亀頭の形がいびつ」「一部皮が張り付いたように見える」といった状態であれば、癒着が残存している可能性があります。これは手術手技上のミスであり、当然見た目も良くありません。
癒着残存が起きるのは、術者に亀頭・包皮の癒着を剥離する技術や知識が不足していたためです。この場合も、改めて癒着部を剥離・切除する修正手術が必要になります。

↑癒着を剥離後の状態
包茎手術を受けたのに術後も亀頭が完全には露出せず、包皮がかぶってしまうケースも失敗例の一つです。これは主に、余っている包皮の除去量が足りなかったことが原因です。本来、包茎手術では余分な皮をしっかり取り除き、亀頭が常に露出した状態にするのが目的です。
しかし、経験の浅い医師だと、仕上がりの皮膚量を正確に計算できず、皮を十分に切除しないまま手術を終えてしまうことがあります。その結果、非勃起時には亀頭が再び皮に隠れてしまったり、勃起時でも亀頭周囲に皮が余ってシワ寄ってしまったりします。このような「効果不十分」な仕上がりは患者様に大きな不満を残します。
実際、私は他院で行われた包茎手術の修正再手術を日本で最も多く手掛けている外科医の一人ですが、再手術の理由で二番目に多いのがこの「皮を十分取っておらず効果が弱い」ケースです(一番多い理由は前述の「傷跡が目立つ」ケースです)。
初回手術できちんと余剰包皮を除去していれば防げた失敗であり、これも術者のデザインミスと言えるでしょう。
包茎手術では皮を取り除きすぎても問題が生じることがあります。包皮を切除しすぎた場合、術後の勃起時に皮膚のつっぱり感や引き攣れたような違和感が生じることがあります。手術後しばらく(通常数ヶ月)は、多少の突っ張り感は誰にでも起こり得る正常な経過です。
特に勃起時には皮膚が伸びる余裕が少なくなるため、ピリピリと張った感じがすることがあります。しかし、通常は時間の経過とともに皮膚が伸びて馴染み、半年程度でそうした違和感は解消するのが一般的です。にもかかわらず、術後1年以上経過してもなお勃起時の強い突っ張りや痛みが残っている場合、手術時に皮を切除しすぎた可能性があります。
これは明らかに手術のデザインミスであり、術者が患者の勃起時のサイズ変化を考慮せずに皮を取りすぎてしまったことが原因です。過度な皮膚切除により余裕がなくなった皮膚は、勃起のたびに引き伸ばされてしまうため、不快感が長引くのです。このようなケースでは、私は包皮を引き延ばす器具で治療を行います。
包茎手術直後は、包皮が減った分だけ亀頭の露出面積が増えます。そのため、術前とは感覚の違いを一時的に感じることは珍しくありません。多くの場合、数週間から数ヶ月もすれば感覚にも慣れ、術前と変わらない状態で自慰や性行為を行えるようになります。
しかしごく稀に、術後長期間経っても「ED(勃起不全)になった」「性交時にイキにくくなった(遅漏)」「性感が乏しくなった」といった機能面の不調を訴える患者様がいます。患者様ご本人にとっては深刻な問題であり、「手術が失敗だった」と感じる大きな要因になるでしょう。ただし、医学的に見ると、包茎手術そのものが恒久的なEDや感度低下を直接引き起こす可能性は極めて低いとされています。
このような不調が起きた場合、その多くは精神的な要因や手術とは無関係な勃起機能の問題であることが指摘されています。実際、数千人規模の研究でも包皮を切除したか否かで勃起や射精能力、性的満足度に有意差はないとの報告があります。一部のクリニックのホームページでは「包皮小帯(裏筋)や亀頭直下のリッジバンド(内板)を除去すると感度が落ちる」などと説明している例がありますが、現時点でそれを支持する十分な科学的根拠はありません。
詳細は当院ブログの別記事「リッジバンド・内板は本当に性感帯か?最新研究」も参照してください。
要するに、包茎手術後に起こり得る一時的な感覚の変化は徐々に慣れて解消するのが通常であり、長期的なEDや遅漏などは手術そのものより心理的影響や加齢など他の要因である場合が多いのです。万一、このような症状が続く場合でも慌てず専門医にご相談ください。
以上、代表的な包茎手術の失敗例10選について述べました。これらの多くは適切な手術デザインと高度な技術で防ぐことが可能です。では、そもそもなぜ包茎手術でこのような失敗が起きてしまうのでしょうか。次に、失敗につながる主な原因を解説します。

包茎手術の失敗は、主に以下のような要因で起こります。
術者の技量が不十分だと、上記のような様々なトラブルが発生しやすくなります。包茎手術は一見シンプルに思えますが、実は非常に繊細なデザインと高度な縫合技術が要求される手術です。経験豊富な医師であれば、患者様一人ひとりの陰茎の形や皮膚の状態に合わせて最適な切除量や縫合方法を判断できますが、経験不足の医師はその見極めができず失敗を招きがちです。
クリニック側が患者様の要望や不安に真摯に耳を傾けない場合、術後の仕上がりにギャップが生まれることがあります。本来であれば、「できるだけ傷跡を目立たせたくない」「小帯を残してほしい」など患者様それぞれの希望を考慮して手術プランを立てるべきです。しかし、流れ作業的に画一的な手術を行うクリニックでは、そうしたコミュニケーション不足から仕上がりに不満が残り、「こんなはずじゃなかった」と後悔する原因となります。
日本では真性包茎の場合、泌尿器科などで保険診療の包茎手術(環状切開術など)を受けることが可能です。費用負担が少ないメリットはありますが、保険診療の手術は主に機能改善が目的であり、美容面の考慮が十分でない場合があります。 保険の包茎手術では手術時間や方法に制約があるため、傷跡が大きく残ったり、ツートンカラーが目立ちやすい傾向があります。
また、術後の抜糸の手間を避けるため吸収糸で縫合することが多く、結果的に瘢痕が目立つケースもあります。さらに、保険診療では術者が必ずしも包茎手術の経験豊富な外科医とは限りません。そのため、デザインや仕上がりの細部まで気を配れず、思わぬ失敗につながるリスクがあります。

大切な体の手術で失敗して後悔しないためには、信頼できる熟練の医師に包茎手術を任せることが何より重要です。手術を受けるクリニックを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
包茎手術の経験が豊富な外科医は、様々な症例を通じて技術を磨いており、失敗リスクを極限まで減らすノウハウを持っています。術前カウンセリングで担当医の経歴や症例数を尋ね、信頼できる医師かどうか確認しましょう。
特に大手の包茎専門クリニックでは、広告やブランド力を前面に出しながらも実際に誰が手術を行うのか明示されない場合があります。しかし手術の良し悪しはクリニック名ではなく執刀する医師個人の腕によって決まります。クリニック選び以上に「外科医選び」が重要であることを肝に銘じてください。必ず事前に担当医を指名・確認し、その医師が信頼に足るか見極めましょう。
失敗や後悔を防ぐため、術前カウンセリングで自分の希望や不安を遠慮なく伝えましょう。「傷跡をできるだけ目立たなくしたい」「ツートンカラーにならないようにしてほしい」「小帯は残してほしい」など、希望がある場合は具体的に伝えることが大切です。また、医師から提案される手術方法についても十分説明を受け、納得してから手術に臨みましょう。患者様とのコミュニケーションを重視する医師であれば、要望を踏まえた最善のデザインで手術を行ってくれるはずです。
以上の点に注意すれば、包茎手術で失敗して後悔するリスクは大きく減らせます。実績豊富で信頼できる医師のもとで、納得のいく治療を受けましょう。

もし既に包茎手術を受けた後に「失敗だった」と感じる結果になってしまった場合でも、慌てる必要はありません。多くの場合、適切な修正手術によって見た目や機能の改善が可能です。私は年間1000例以上の包茎手術を行っており、他院で受けた包茎手術の修正も数多く担当しております。
こうした修正症例の豊富な経験を活かし、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な改善策をご提案します。私自身がカウンセリングから手術、アフターケアまで一貫して担当いたしますので、ご安心ください。「傷跡をできるだけ目立たなくしたい」「ツートンカラーを治したい」「突っ張り感を改善したい」など、どんなお悩みでも構いません。
包茎手術の失敗でお困りの方は、お気軽に当院へご相談ください。
▶️ 修正手術についてはこちら
まとめ
包茎手術は、一生に一度の大切な手術です。見た目の改善だけでなく、自信の回復や性生活の満足度向上にも関わる重要な治療ですが、その反面、医師の技術や経験によって結果に大きな差が生じる手術でもあります。今回紹介した10の失敗例の多くは、執刀医の知識・経験不足やデザインの誤りにより防げたものです。
後悔しないためには、「どのクリニックで受けるか」よりも「誰に執刀してもらうか」が最も重要です。包茎手術は繊細な美容外科手術であり、経験豊富な専門医に任せることが最良の結果を得る近道です。もしすでに他院での手術結果に不満がある場合も、修正手術によって改善可能です。包茎手術で失敗してしまった方、これから手術を検討している方は、必ず実績と信頼のある医師に相談することを強くおすすめします。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。
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