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フェラ・クンニで口・喉に尖圭コンジローマができるのか?

更新日:2026/04/24

公開日:2024/10/18

リパスGの第一人者:元神賢太

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる性感染症で、通常は性器や肛門周囲にイボ状の病変が現れます。しかし、フェラチオやクンニリングスなどのオーラルセックスを介して、口腔内や咽頭(喉)にも発症する可能性があります。
本記事では、オーラルセックスによるHPV感染のリスク、口腔・咽頭に尖圭コンジローマができる仕組み、感染後の対処法と予防策について解説します。

口腔・咽頭にできる尖圭コンジローマとは

口腔や咽頭の尖圭コンジローマは、口・喉・舌にカリフラワー状の小さなイボが現れる病変です。通常は痛みや不快感を伴いませんが、見た目の異常に気づくことがあります。
発症の主な原因はHPV6型または11型で、オーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)を介してパートナーの性器から口・舌・喉にウイルスが感染するケースが一般的です。

舌にできた尖圭コンジローマ

↑舌にできた尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマの有病率

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の統計によれば、成人全体の約1%が現在尖圭コンジローマに罹患していると報告されています。また、研究によると、男女を問わず約10%の人が生涯のうちに尖圭コンジローマを経験する可能性があるとされています。

出典元:Management of External Genital Warts

HPV感染の実態

尖圭コンジローマの原因となるHPVは、ほぼすべての男女が生涯に一度は感染すると言われているほど非常に一般的なウイルスです。85%以上の人が生涯のどこかでHPVに感染すると推定されています。
米国のデータでは、18〜59歳の成人男性の約45.2%が何らかのHPVに感染しており、うち約25.1%は「高リスク型」HPVに感染しています。日本でも成人男性のHPV感染率は40%以上に達する可能性が高いと考えられます。
ただし、多くの場合は無症状で、通常2年以内に免疫によって自然に排除されます。

出典元:Prevalence of Genital Human Papillomavirus Infection and Human Papillomavirus Vaccination Rates Among US Adult Men

感染リスク:どのくらいの確率でうつるのか?

尖圭コンジローマに感染している相手との1回の性行為で、最大70%の確率でHPVに感染する可能性があるとされています。この高い感染力が、成人の約50%がHPVに感染している要因のひとつです。
HPV6型・11型以外のHPVは無症状であることが多く、自覚症状がないまま感染を広げてしまうケースが少なくありません。

フェラ・クンニによる口腔への感染確率は?

オーラルセックスによって口腔・咽頭に尖圭コンジローマが発症する確率は、性器感染と比べて非常に低いことが確認されています。
米国の調査では、14〜69歳の約7%が口腔内でHPVに感染しているものの、実際に尖圭コンジローマが現れることは極めて稀で、感染の多くは2年以内に免疫によって自然消失します。
これは、口腔内では免疫システムがHPVをより効果的に制御しているためと考えられています。

口腔内の尖圭コンジローマ

↑口腔内の尖圭コンジローマ

口腔・咽頭内に尖圭コンジローマができにくい理由

尖圭コンジローマは粘膜に発症するため、理論上は口腔や咽頭にも性器と同じように発生する可能性がありますが、実際には口腔内での発症率は性器感染に比べて極めて低いことが確認されています。その背景には、いくつかの重要な要因が関与しています。

唾液による自浄作用
唾液にはリゾチーム、ラクトフェリン、免疫グロブリンなど抗ウイルス・抗菌作用を持つ物質が含まれており、HPVが口腔内に定着するのを防ぐ働きをします。

粘膜の構造的な違い
口腔内の粘膜は性器に比べて厚く丈夫で、HPVが侵入しにくい構造をしています。性器の粘膜は摩擦で微細な傷ができやすく、それが感染のきっかけとなりやすいです。

接触時間と伝播効率の違い
オーラルセックスにおける粘膜の接触時間は通常の挿入行為に比べて短い傾向があります。接触時間が短いほどHPVの伝播効率は低下し、感染リスクも下がります。

口腔・咽頭に発症しやすい人の特徴

口腔や咽頭に尖圭コンジローマが発生するのは比較的まれですが、オーラルセックスを通じてHPVに感染することで発症することがあります。リスクが高くなる人には、以下のような特徴があります。

免疫力が低下している人
HIV感染者や免疫抑制療法を受けている人は、HPVに対する防御が弱まるため、口腔内でも尖圭コンジローマが発症・進行しやすい傾向があります。

口腔内の尖圭コンジローマ(HIV患者)

↑口腔内の尖圭コンジローマ(HIV患者)

喫煙者
喫煙は口腔や喉の粘膜に対する免疫反応を弱め、HPV感染後の病変進行を促進します。研究によると、喫煙者は非喫煙者と比べて、口腔・咽頭で病変が発生するリスクが高いことが確認されています。

出典元:Multiple oral condyloma acuminatum in a patient with HIV/AIDS

感染後の対処法

オーラルセックス後に口腔・咽頭に異変を感じた場合、または感染が心配な場合は、以下の対応を取ることが重要です。

① まず専門医を受診する
口・舌・喉にイボ状の突起が見られる場合や、オーラルセックス後に気になる症状がある場合は、自己判断せず早めに専門医(性感染症科・泌尿器科・皮膚科・耳鼻咽喉科)を受診してください。
口腔・咽頭の尖圭コンジローマは視診で確認できますが、必要に応じてHPV検査や生検が行われることもあります。

② 治療方法について
口腔・咽頭に発症した尖圭コンジローマの治療は、発症部位や病変の大きさによって異なります。主な選択肢はレーザー焼灼療法や外科的切除です。
性器に使用する外用薬(ベセルナクリームなど)は、口腔内には使用できません。必ず医師の指示に従った治療を受けてください。

③ パートナーへの告知と同時受診
尖圭コンジローマと診断された場合、パートナーも感染している可能性があります。ピンポン感染(再感染)を防ぐために、パートナーも同時期に検査・受診することを強く推奨します。

④ 免疫力の維持
HPVの多くは免疫力によって自然消失します。十分な睡眠・バランスの取れた食事・禁煙など、免疫力を下げない生活習慣を心がけることが、症状の悪化予防にもつながります。

感染が心配な方・症状のある方は、自己判断せず早めに専門医による診断をお受けください。

予防策

■HPVワクチン接種
HPVワクチン(ガーダシルなど)の接種は最も効果的な予防手段のひとつです。尖圭コンジローマだけでなく、咽頭がん・子宮頸がん・陰茎がんのリスク低減にも有効で、男女問わず接種が推奨されています。

オーラルセックス時の防護具使用
フェラチオ時はコンドームを、クンニリングス時はデンタルダムを使用することで感染リスクを低減できます。完全な予防策ではありませんが、感染拡大を防ぐうえで有効です。

禁煙・節酒
喫煙は口腔・咽頭の粘膜免疫を低下させ、HPV感染後の病変を悪化させます。また過剰な飲酒も粘膜を弱らせるため、禁煙・節酒が感染リスクの低減に有効です。

その他:ディープキス・食器共有について
ディープキスや食器共有もHPV感染の可能性をわずかに高めますが、口腔内の尖圭コンジローマが発症するリスクはほとんどないとされています。相手の口腔内に病変がない限り、そのリスクは極めて小さいと考えられます。

舌の先端にできた尖圭コンジローマ

↑舌の先端にできた尖圭コンジローマ

出典元:Oropharyngeal Human Papillomavirus (HPV) Infection

「口や喉にイボがある」「オーラルセックス後に気になる症状がある」そのような場合は、放置せず早期の受診をおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. フェラやクンニで尖圭コンジローマに感染しますか?
A. 感染する可能性はありますが、性器感染と比べて口腔・咽頭への感染頻度は非常に低いです。口腔内の唾液や粘膜構造がHPVの定着を防ぐためです。

Q. 感染後、口腔の尖圭コンジローマは自然に治りますか?
A. 免疫力が正常であれば、HPV2年以内に自然消失することが多いです。ただし、病変が現れた場合は自然治癒を待たず、早めに専門医を受診することをおすすめします。

Q. 口腔・咽頭のコンジローマはどこで治療できますか?
A. 性感染症科・泌尿器科・皮膚科・耳鼻咽喉科で受診できます。発症部位によって受診先が異なるため、まず性感染症を専門とするクリニックへご相談ください。

Q. HPVワクチンは口腔の尖圭コンジローマにも効果がありますか?
A. はい。HPVワクチン(ガーダシルなど)は尖圭コンジローマの原因となるHPV6型・11型に対応しており、口腔・咽頭での発症予防にも有効です。

Q. パートナーが尖圭コンジローマと診断されました。どうすればよいですか?
A. 無症状でも感染している可能性があります。パートナーと同時期に検査・受診することがピンポン感染の予防につながります。早めに専門医へご相談ください。

まとめ

この記事では、キスやオーラルセックスを通じてパートナーから尖圭コンジローマが口に感染するリスクについて解説しました。口腔内や喉に尖圭コンジローマが発症する可能性は完全にゼロではありませんが、免疫力がしっかり保たれている場合や、口腔内に傷がない限り、そのリスクは非常に低いと考えられています。しかし、HPVは無症状であっても感染が広がることがあるため、絶対的な安心を得るためには、事前にHPVワクチンを接種することを強く推奨します。このワクチンは、尖圭コンジローマだけでなく、HPVに関連するさまざまな病変やがん(咽頭がん、子宮頸がん、陰茎がん)からも身体を守ることができます。是非HPVワクチンの接種をご検討ください。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。

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