形成外科・泌尿器科・性病科
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更新日:2024/11/28
公開日:2024/11/27

フィナステリド(プロペシア)とデュタステリド(ザガーロ)は、AGA(男性型脱毛症)治療において内服薬として広く使用されています。しかし、これらの薬剤には性欲減退、精液量の減少、勃起不全(ED)といった副作用が報告されており、その影響が懸念されています。そこで注目されているのが、これらの成分を含む外用薬の存在です。外用薬であれば、効果を維持しながら副作用のリスクを軽減できるのではないかという期待が寄せられています。しかし、これらの外用薬の有効性はどの程度実証されているのでしょうか?また、副作用に関する安全性はどうなのでしょうか?本記事では、最新の研究論文を基に、これらの疑問に科学的な視点からアプローチし、詳細に解説していきます。
2021年にBM Piracciniらが発表した論文「Efficacy and safety of topical finasteride spray solution for male androgenetic alopecia: a phase III, randomized, controlled clinical trial」では、男性型脱毛症(AGA)に対するフィナステリドの局所スプレー液の有効性と安全性が評価されました。この研究は、ヨーロッパの45施設で実施され、AGAを持つ成人男性外来患者458名を対象に、プラセボと比較する形で行われました。
研究の主な目的は、局所用フィナステリドの有効性と安全性を評価することでした。さらに、経口フィナステリドと比較して、全身への曝露量や全体的な効果の違いも分析されました。具体的には、血液中のフィナステリド、テストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)の濃度が測定され、これらのホルモンレベルの変化が観察されました。

治療開始から6か月後の毛髪密度の増加を比較したところ、フィナステリド外用薬を使用したグループでは平均20.2本の増加が認められ、プラセボ群(6.7本)を大きく上回る結果が得られました。また、内服薬を使用したグループの毛髪増加量(21.1本)と比較しても、統計的に有意な差は認められず、外用薬と内服薬がほぼ同等の効果を持つことが示されました。

↑外用薬の発毛効果
(写真上:治療前、写真下:治療後6日月)
この研究では、一般的な副作用に加え、フィナステリド外用薬と経口薬、およびプラセボを使用した患者における性的副作用の発現率が比較されました。性的機能障害(勃起不全、性欲減退、性欲喪失など)が治療に関連して報告された割合は、フィナステリド外用薬で2.8%、プラセボで3.3%、経口フィナステリドで4.8%とされています。この結果は、外用薬がプラセボと同等かそれ以下のリスクであり、経口薬に比べて性的副作用のリスクが低い可能性を示唆しています。
この研究では、フィナステリド外用薬と経口薬におけるフィナステリドの血漿中濃度およびジヒドロテストステロン(DHT)濃度の変化に顕著な違いが見られました。
フィナステリド外用薬群では、治療開始から12週目の血漿中フィナステリド濃度は平均36.5±45.9 pg/mL、24週目では48.0±87.2 pg/mLという低い値が記録されました。一方、経口薬群では12週目に7166±12744 pg/mL、24週目には5029±4182 pg/mLと、外用薬と比べてはるかに高い濃度が観察されました。この大きな差異は、外用薬が頭皮に直接作用することで、全身への薬剤吸収が大幅に抑えられることを示しています。
また、血清中のDHT濃度に関するデータでは、プラセボ群において試験期間中に変化は見られませんでした。しかし、フィナステリド外用薬群では24週目の平均血清DHT濃度が治療前(ベースライン)と比較して34.5%低下しており、経口薬群ではさらに大きく55.6%の低下が確認されました。この結果から、経口薬のほうがDHT抑制の効果が強いものの、外用薬でもかなり低下させることが分かりました。

↑DHTの下がり具合を示すグラフ
この研究により、フィナステリドの外用薬と経口薬が同等の効果を持つことが確認されました。しかし、その全身への影響については外用薬と経口薬の違いが鮮明になりました。外用薬の血漿中フィナステリド濃度の平均最大値は経口薬に比べて100分の1以下と低く抑えられており、6か月間の治療後における血中ジヒドロテストステロン(DHT)濃度の減少率も、外用薬では34.5%、経口薬では55.6%と、外用薬のほうが全身的な影響が少ないことが明らかになりました。この差異が、治療に関連する性的副作用の発現率の違い(外用薬で2.8%、経口薬で4.8%)に寄与している可能性があります。
一方で、外用薬も血中DHT濃度を有意に低下させることが示されており、6か月間の使用で34.5%の低下を記録しています。これは、経口薬ほどではないにせよ、長期間の使用によりDHT濃度がさらに低下する可能性を示唆しています。このため、外用薬でも全身性の影響が完全に無視できるわけではないことを示しています。
まとめ
本記事で紹介した研究を通じて、フィナステリド外用薬が発毛効果において経口薬と同等の有効性を持つことが明らかになりました。この他にも、フィナステリド外用薬の有効性を支持する研究は多数存在し、さらにデュタステリド外用薬においても同様に、発毛効果を示す研究結果が報告されています。したがって、これらの5α還元酵素阻害薬を外用で使用することが、経口薬と同等の発毛効果を得られる有力な選択肢であると考えられます。
外用薬の大きな利点として、全身への薬剤吸収が抑えられるため、経口薬に比べて副作用のリスクが低減される可能性があります。しかし、外用薬であっても血中のジヒドロテストステロン(DHT)を減少させる効果が確認されており、長期使用によるDHTの過剰な低下には注意が必要です。DHTの減少は、性欲の低下、精液量や精子数の減少、勃起不全(ED)といった性的副作用につながる可能性がありますが、その発現には個人差が大きく、一概に安全とは言い切れません。
特に注意すべきは、外用薬が経口薬ほど全身的な影響を及ぼさないとしても、性的副作用が完全に回避されるわけではない点です。外用薬を選択する際には、効果とリスクのバランスを慎重に考え、医師との十分な相談のもとで決定することが重要です。
本記事がフィナステリドやデュタステリドの外用薬を検討する方々にとって、発毛治療について真剣に考える一助となれば幸いです。科学的根拠に基づいた正しい情報をもとに、自分に合った治療法を見つけていただければと思います。どの治療法を選ぶにしても、継続的なケアと専門知識が豊富な医師の指導が鍵となりますので、適切なサポートを受けながら健康的な発毛を目指してください。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。
※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。
【関連項目】
プロペシア, ザガーロ, LOH症候群, ポストフィナステリド症候群, フィナステリド
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