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亀頭に水ぶくれ?「傍外尿道口嚢胞」とは

更新日:2026/01/26

公開日:2026/01/26

男性の亀頭に水ぶくれ(水疱)のような小さな膨らみができることがあります。それはもしかすると「傍外尿道口嚢胞(Parameatal cyst)」と呼ばれる状態かもしれません。

傍外尿道口嚢胞とは、尿の出口である外尿道口のすぐ近く、亀頭部の縁に接して発生する小さな嚢胞(袋状の病変)です。嚢胞の内部には無色透明からやや白濁した液体が溜まっており、一見すると水ぶくれのように見えるのが特徴です。

大きさは通常直径数ミリから1センチ程度と小さく、亀頭先端の左右どちらか片側(まれに両側)に発生します。このブログ記事ではこのチンコの亀頭にできてしまう「傍外尿道口嚢胞」について詳細に解説します。

 

傍外尿道口嚢胞の定義と特徴

傍外尿道口嚢胞は良性の病変であり、腫瘍(癌)ではありません。傍外尿道口嚢胞は非常に稀な疾患で、1956年の初報告以来、世界でも医学文献上の報告例はごく少数です。

実際、2019年時点でも全世界で100例未満しか症例報告がなく、極めて珍しい疾患とされていますが、報告例が少ないで、実際はそれほど珍しい疾患ではというのが私の印象です。報告の多くは日本やアジア圏からですが、欧米を含め世界中で散発的に確認されています。

多くの場合、この嚢胞は無症状で経過します。痛みなどの自覚症状はなく、乳幼児期では親御さんがオムツ交換の際に気付いて受診するケースもあります。

しかし嚢胞が比較的大きい場合、排尿時に尿線が乱れる(尿が二股に飛ぶ、まっすぐ出ない等)ことや、見た目による不安・心配の原因になることがあります。成人まで残存した嚢胞では、性交時に痛みや違和感を引き起こしたとの報告もあります。

このように傍外尿道口嚢胞は基本的に良性で無症状ですが、大きさや年齢によっては排尿機能や性生活に影響を与えることがあります。

↑小児の傍外尿道口嚢胞

形成される原因と考えられる要因

傍外尿道口嚢胞が形成される明確な原因は、実はまだはっきり解明されていません。先天的(生まれつき)の要因によるものと、後天的(生まれた後)の要因によるもの、両方の可能性が指摘されています。

現在考えられている主な原因・要因は次の通りです。

  • 先天的要因(発生異常)
    胎児期に包皮が亀頭から剥がれ落ちて分離する過程で、その一部に小さな空間が残って嚢胞化する可能性があります。1956年の最初の報告者は、この包皮と亀頭の分離不全こそが嚢胞発生の原因であると考察しました。

  • 傍尿道腺の導管閉塞
    尿道の周囲には傍尿道腺と呼ばれる小さな分泌腺が存在します。その排出管(導管)が何らかの原因で塞がると、出口を失った分泌物が溜まって嚢胞になると考えられます。実際に摘出した嚢胞の内容を分析した報告では、嚢胞内の細胞から前立腺由来のマーカー(PSA)が検出され、尿道付属腺から発生した可能性を示唆する所見も得られています。

  • 感染や炎症
    傍尿道腺の導管が細菌感染や慢性的な炎症によって閉塞し、嚢胞形成につながる可能性も指摘されています。1977年の報告では、亀頭部の感染が導管閉塞を招き嚢胞の原因になりうると示唆されています。

  • 外傷(機械的刺激)
    局所の外傷(例: おむつかぶれによるただれや、過度の摩擦刺激)によって尿道口周辺の組織が傷つき、傍尿道腺の導管が塞がって嚢胞が後天的に生じる場合もあります。実際、思春期以降に発症した例では明確な外傷歴がないことが多いものの、可能性の一つとして考えられています。

  • ホルモン要因
    極めて稀ですが、女児の新生児において膣前庭(尿道口付近)に類似の嚢胞が生じるケースが報告されています。この場合、母体由来のエストロゲン(女性ホルモン)が新生児に移行し、腟や尿道口周囲の組織を刺激することで嚢胞が発生した可能性が示唆されています。実際、女性新生児で傍尿道部嚢胞と乳房の腫大・性器出血を伴った症例報告では、母体ホルモンの関与が指摘されています。

以上のように、傍外尿道口嚢胞の成因としては先天性の奇形説(皮膚分離の異常)と、後天的な閉塞説(腺の導管のつまり)が主に論じられています。はっきりした原因は特定されていませんが、これら複数の要因が組み合わさって嚢胞形成に至る可能性もあります。

参照元:Parameatal Cyst : A report of Two Cases and Review of Literature - PMC

小児および成人における発生頻度と年齢分布

傍外尿道口嚢胞は前述の通り文献上は極めて稀な疾患ですが、実際の頻度はどの程度なのでしょうか?世界的に見ても報告数が少ないため正確な発生率は不明です。ただ、ある報告では乳児期の男児500人中3人にこの嚢胞が認められたとの記述もあり、決して“遭遇例ゼロ”の珍奇な病気ではない可能性も示唆されています。

年齢分布としては、圧倒的に小児(男児)に多いことが知られています。特に出生時から乳児期に発見される例が多く、ある研究では症例の約67%が1歳までに嚢胞の存在が指摘されていました。日本を含む複数の症例報告を総括すると、幼児期までに親が気付いて受診するケースが大半で、初診年齢の平均は3~4歳前後とされています。具体的には、46例の男児を対象とした研究で初診時年齢の中央値が44か月(約3.7歳)であったとの報告があります。

しかし学童期以降や成人になってから発見される例も少数ながら存在します。幼少期には無症状で見逃され、成長後に嚢胞が大きくなってから症状が出現し判明するケースもあるのです。

実際、思春期以降になって嚢胞が破れ痛みを生じたため受診し診断された例や、成人男性で性交時痛や排尿時の不便を感じて初めて発見された例も報告されています。成人発症が先天的なものか後天的に新たにできたものかは定かではありませんが、文献上は成人例も稀ながら存在します。

性別について見ると、ほとんどが男性(男児)です。傍「外尿道口」嚢胞という名前が示す通り、陰茎の尿道口傍にできる嚢胞が主ですが、ごく稀に女性(女児)で尿道口近くに類似の嚢胞ができたとの報告もあります。とはいえ女児の報告例は極めて限られており、頻度としては男性に比べて無視できるほど少ないと考えてよいでしょう。

↑成人の傍外尿道口嚢胞

参照元:https://www.ics.org/2019/abstract/820

良性か悪性か?自然消退する可能性と放置した場合のリスク

傍外尿道口嚢胞は冒頭で述べたように良性の嚢胞性病変であり、悪性腫瘍ではありません。現在のところ、この嚢胞が癌に変化したという報告は一切なく、病理学的検査でも異常な細胞増殖は認められていません。摘出された嚢胞の壁は柱状上皮や移行上皮、扁平上皮など正常範囲の上皮細胞で構成されており、悪性所見は示さないことが確認されています。

したがって「亀頭にできた水疱のようなできもの=癌かも?」と不安になるかもしれませんが、その点は心配いりません。

次に、自然に治る可能性(自然消退)についてです。実は傍外尿道口嚢胞は自然縮小・消失することも少なくありません。特に小児例では、成長とともに嚢胞が小さくなったり消えてしまったりするケースが報告されています。

実際、保存的に経過観察とした症例の25%前後で最終的に嚢胞が自然消滅したとのデータがあります。消失が見られたのは平均で生後24か月(2歳)頃までで、遅くとも幼児期までには消える例が多いようです。特に新生児期から乳児期早期に見られた嚢胞は、生後数週間~数ヶ月で急にしぼんでなくなることもあります。実際、生後間もない男児で4ヶ月齢までに嚢胞が自然消滅したケース報告もあります。

こうした知見から、小児で症状のない傍外尿道口嚢胞はまず経過観察とし、自然に消えるかどうかを見守るのが一般的な方針です。特に乳幼児では全身麻酔のリスクもあるため、安易に手術せず慎重に経過を見ることが推奨されます。

一方、放置した場合のリスクとしては、嚢胞が大きくなって尿道を圧迫したり変形させたりすると排尿困難や尿閉を引き起こす可能性があります。また嚢胞が破裂するとそこから出血したり、傷口に細菌が感染して化膿・炎症を起こすリスクもあります。実際、成長後に嚢胞が破れて痛みや感染を生じたケースも報告されています。

加えて成人例では、残存した嚢胞が原因で性交時に痛みを感じたり、排尿時に尿が飛び散るなど生活上の支障となる場合もあります。もっとも、これらはいずれも命に関わる深刻な合併症ではなく、対処可能な問題です。

嚢胞自体が悪性化しない以上、症状がなければ急いで治療する必要はなく、定期的に観察しながら様子を見るだけでも基本的に大きな危険はありません。実際、海外の報告でも無症状例では経過観察のみで問題なく経過した例が多数あります。ただし、学童期以降になっても嚢胞が残存し自然消失の可能性が低くなってきた場合や、明らかな症状(排尿障害や痛み等)が出現した場合には、治療を検討することが望ましいでしょう。

治療法:手術による切除と保存的(非侵襲的)対応

傍外尿道口嚢胞に対する治療方針は、その患者さんの年齢や症状、嚢胞の大きさによって決定されます。基本的な考え方としては、症状がなければ無理に治療せず経過観察、症状があったり成長後も残るようなら治療、という流れになります。

  • 非侵襲的な対応(経過観察)
    上述の通り、多くの小児例では自然に消える可能性があるため、特に乳幼児で無症状の場合はしばらく経過観察となります。定期的に嚢胞の大きさや症状の有無をチェックし、問題がなければそのまま様子を見るだけです。保護者の方には、おむつかぶれなどで嚢胞が傷つかないよう清潔に保つことや、排尿の様子に変化がないか観察してもらいます。多くはこれだけで特別な処置をしなくても済みます。

  • 簡易な処置(穿刺や吸引など)
    嚢胞が大きく張っている場合、一時的な対処として針を刺して中の液体を吸引する方法があります(穿刺吸引による減圧)。局所麻酔下で比較的簡単に行える処置で、嚢胞内の液を抜くことで一時的に膨らみを解消できます。しかしこの方法は再発しやすいことが大きな欠点です。実際、ある4歳男児の例では嚢胞に対して局所医が2度穿刺吸引を試みましたが、いずれも数日で再び液体が溜まり元通りになってしまったと報告されています。台湾の報告でも、4人の男児患者に単純吸引を行ったところ全員半年以内に再発し、結局再度の処置が必要になったとされています。このように穿刺による減圧は根本治療にはならず、あくまで応急的・一時的な方法と考えるべきです。

  • 手術による嚢胞の摘出
    根本的な治療法は外科的に嚢胞を摘出すること(嚢胞摘出術)です。具体的には、嚢胞の壁ごと完全に摘出し、再発の原因となる上皮組織を残さないようにする小手術になります。この手術は一般的に日帰り~短期入院で可能な比較的小さな手術です。小児の場合は全身麻酔下で行いますが、摘出自体は難しい手術ではなく、創部も小さいため術後の経過は良好です。実際、成人例では局所麻酔で嚢胞摘出術が行われることもあり、いずれも術後は良好な美容的結果が得られ、排尿障害などの後遺症も残りませんでした。

手術の効果と再発率についてですが、文献上完全に摘出手術を行った症例で嚢胞が再発したという報告は皆無です。しっかり嚢胞壁ごと取り切ってしまえば再び同じ場所に嚢胞ができることはほぼ無いと考えられています。

一方、前述した穿刺や嚢胞の開窓術(袋の一部だけ切り開く処置)では再発しやすく、見た目の上でもあまり満足のいく結果にならないことが報告されています。そのため、症状がある場合や手術可能な年齢になっても嚢胞が残存する場合には、外科的切除が第一選択となります。

治療のタイミングに関しては、小児ではまず経過観察とし、学齢期(大体5~7歳以降)になっても残っている場合は手術を検討するという流れが推奨されています。幼児期までは自然消失の期待があるため極力見守り、年長児になって自然消失が見込めなくなれば摘出してしまうという考え方です。

一方、成人の場合は前述のように症状を伴うことが多いため、日常生活への支障を速やかに解消する目的で早めに手術で取り除く方が良いでしょう。成人では嚢胞も比較的大きめになる傾向があり、排尿や性交時の不快症状が顕著になるためです。

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まとめ

傍外尿道口嚢胞は、「亀頭にできる水ぶくれ」と表現されることもある非常に稀な嚢胞性の病変です。良性であり多くは無症状のまま自然に経過しますが、場合によっては排尿時の不便や見た目の問題となり得ます。

 

しかし正しい知識を持って対処すれば決して恐れる必要はありません。症状がなければ経過観察で自然に治る可能性があり、症状がある場合でも手術で完治が期待できる疾患です。

 

亀頭や尿道口周辺に気になる水ぶくれ様のできものを見つけた場合は、自己判断で潰したりせず泌尿器科に相談してください。専門医はこの嚢胞を含めた様々な原因を念頭に診察し、必要に応じて適切な経過観察や治療の提案をしてくれるでしょう。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。

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