形成外科・泌尿器科・性病科
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更新日:2025/08/27
公開日:2025/04/16
バイアグラという名前は聞いたことがあっても、この薬を飲むと体内で何が起きるのか正しく理解していますか?本日は、バイアグラの作用メカニズムや効果から、女性に対する影響、副作用やその他の話題まで、最新の科学的根拠に基づいてわかりやすく解説します。
まず基礎知識として、勃起不全(ED)は中高年男性によく見られる問題です。日本国内では成人男性の約30%(約1,400万人)がEDに該当すると報告されています。世界的に見ると、2025年までに全世界で約3億2,200万人の男性がEDに悩むと推計されており、非常に多くの男性に影響する問題です。
その治療法として、現在多くの患者さんに用いられているのが「バイアグラ」をはじめとするED治療薬です。
参照元: kochi-u.ac.jp

では、バイアグラはどのように生まれたのでしょうか?実はバイアグラ(一般名シルデナフィル)は元々、狭心症(心臓の血流不足による胸痛)の治療薬候補として1980年代に開発されていました。米国ファイザー社が開発中だった化合物「UK-92480」(後のシルデナフィル)を狭心症患者で臨床試験したところ、肝心の狭心症への効果は今ひとつでした。しかし被験者から思わぬ報告がありました。「勃起不全の症状が改善した」という副次的効果が偶然発見されたのです。
この幸運な発見から研究の方向が転換され、シルデナフィルは勃起不全治療薬として開発が進められました。そして1998年3月にアメリカで世界初の経口ED治療薬(商品名バイアグラ)として承認され、翌1999年には日本でも承認・発売されました。バイアグラは史上初の有効なED治療薬(PDE5阻害薬)となり、まさに医学の革命をもたらしたのです。

バイアグラが体内で何をしているのかを理解するために、まず正常な勃起のメカニズムを簡単に説明します。男性が性的刺激を受けると、脳や神経の信号によって一酸化窒素(NO)が陰茎の海綿体に放出されます。NOは海綿体平滑筋の細胞内でサイクリックGMP(cGMP)という物質を増やし、このcGMPが平滑筋を弛緩させて陰茎の血管を拡張します。その結果、陰茎海綿体に血液が流れ込んで海綿体が膨張し、勃起が起こります。
また、海綿体に血液が満ちると静脈を圧迫して血液の流出が抑えられ、硬い勃起状態が維持されます。
一方で、体内にはPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が存在し、これは増加したcGMPを分解する働きを持ちます。PDE5がcGMPを分解すると平滑筋が再び収縮し、陰茎への血流が減って勃起はおさまります。いわばPDE5は“ブレーキ役”で、勃起がいつまでも続かないよう調整しているのです。
バイアグラの作用はこのPDE5を一時的にブロックすることにあります。バイアグラはPDE5を阻害することでcGMPの分解を抑え、結果として勃起を維持・増強する効果を発揮します。要するに、バイアグラを服用すると勃起に必要な化学物質(cGMP)が体内で長持ちし、陰茎への血流が保たれて硬い勃起が持続しやすくなるのです。
作用時間は服用後おおむね4〜5時間程度効果が持続するとされています。
ここで重要なのは、バイアグラ自体が性的興奮を引き起こすわけではないという点です。バイアグラはあくまで体の生理反応を助ける薬ですので、服用しただけで勝手に勃起することはありません。あくまで性的刺激が加わった際に正常な反応を強める薬剤です。
従って、性的刺激や興奮がない状況ではバイアグラを飲んでも効果は発揮されません。

バイアグラは正しく使えば多くのED患者さんに有効ですが、一部に誤解もあります。上述のように、「飲めば自動的に勃起する魔法の薬」ではなく、あくまで補助剤である点を理解することが大切です。性的刺激があるタイミングで服用することで初めて効果を発揮します。
バイアグラの有効性は非常に高く、臨床試験のデータではおよそ2/3のED患者で勃起機能が明らかに改善したとの報告があります。例えば、あるプラセボ対照試験では、バイアグラ服用群の男性は性交渉の試みの69%が成功(陰茎の挿入が可能)したのに対し、偽薬(プラセボ)では22%に留まったという結果でした。つまり、多くのED患者にとってバイアグラは勃起不全を克服する強力な助っ人となります(ただし残り約30%の患者では効果が不十分な場合もあり、原因に応じて他の治療法検討が必要です)。
また、バイアグラの効果で興味深い点として、射精後の「不応期(いわゆる賢者タイム)」の短縮が報告されています。通常、男性は一度射精に達すると次の勃起・射精が可能になるまでしばらく時間が必要ですが、バイアグラを使用することでこの休止時間が短くなる可能性があります。小規模な研究ですが、健常男性20人を対象にした試験では、射精後に再び勃起可能になるまでの時間がプラセボでは平均11分だったのに対し、バイアグラ服用時は平均2.6分まで短縮されたとの結果が出ています。
もちろん個人差があり、大規模研究で確認が必要な内容ですが、「連続での性交渉がしやすくなる」効果が示唆される興味深い知見です。
参照元: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov,https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10611201/

バイアグラは適切に使用すれば安全性の高い薬ですが、いくつか注意すべき副作用や禁忌事項があります。
最も多いのは頭痛、ほてり(顔の紅潮)、鼻づまりです。臨床試験ではこれらがおよそ10〜20%程度の頻度で報告されています。他に消化不良(胃もたれ)や動悸を感じることもあります。また、バイアグラは元々血管を拡張する薬であるため、一時的に視覚が青みがかって見える、光がまぶしく感じるなどの視覚異常が起こる場合があります(※網膜のPDE6酵素への軽い作用によるもので、服用者の最大11%に一過性の視覚変化が報告されています)。これらの視覚症状は一過性で効果が切れれば消失し、通常は軽度なものですが、まれに深刻な視力障害につながる報告もあるため注意が必要です。
ごくまれですが、長時間勃起が持続してしまう「持続勃起症(プリアピズム)」や、急激な血圧低下、心臓への負担による狭心症様症状などが起きる可能性があります。勃起が4時間以上続いてしまった場合や、服用後に胸痛・めまい・失神などの症状が出た場合は直ちに医療機関を受診してください。
バイアグラには明確な禁忌事項があります。硝酸薬(ニトログリセリン系)のお薬を服用中の方は絶対にバイアグラを併用してはいけません。硝酸薬とバイアグラを一緒に摂ると血圧が危険なまでに下がる恐れがあり、これは生命に関わります。同様に、重度の心疾患で安定していない方(不安定狭心症や最近心筋梗塞を起こしたばかりの方)、最近脳卒中を起こした方、極端な高血圧または低血圧の方も使用は禁忌または慎重投与となっています。抗不整脈薬のアミオダロンを服用中の方も併用禁忌です。バイアグラは元々狭心症薬の開発中に生まれ、現在は肺高血圧症にも使われる薬であるため心血管系に全く影響がないわけではありません。心臓に持病のある方は自己判断で使わず、必ず主治医に相談した上で処方を受けてください。
バイアグラは一般に性交の30分~1時間前に服用します。空腹時の方が効果発現が早いため、食後すぐよりは空腹時または軽食後に飲む方がよいでしょう。特に脂っこい食事の直後は薬の吸収が遅れ効果発現が遅くなる可能性があります。効果持続時間は前述のように4〜5時間程度です。1日に1回までの使用に留め、効果が十分でない場合でも追加でもう1錠すぐ飲むのではなく、日を改めて医師と相談してください。
バイアグラはED治療以外にも実は別の医療用途があります。代表的なのが「肺動脈性肺高血圧症」という肺の血管の高血圧を改善する目的での使用です。シルデナフィルは低用量(20mg程度)を1日3回服用するレジメンで肺高血圧の治療薬(商品名レバチオ等)として公式に承認されています。陰茎だけでなく肺の血管を拡げる作用を利用したものです。
この適応症ではEDとは全く別分野ですが、シルデナフィルが循環器領域でも役立っている例と言えます。
さらに、同じPDE5阻害薬の仲間にはタダラフィル(シアリス)という薬があり、こちらはED治療に加えて前立腺肥大症による排尿障害の治療薬としても承認されています(※バイアグラそのものは前立腺肥大症には使われませんが、タダラフィルは前立腺平滑筋を弛緩させ尿の通りを良くする効果があります)。
スポーツ分野での話題: 面白いことに、近年スポーツ界でバイアグラが話題になることもありました。バイアグラはドーピング(競技力向上目的)薬物のリストには含まれておらず、世界アンチドーピング機構(WADA)でも禁止薬物には指定されていません。そのため、合法的に使用可能な薬として、一部のアスリートが「運動能力を高める目的」でバイアグラを利用しているとの報道がありました。
理論的には、バイアグラが血管拡張をもたらし筋肉への血流や酸素供給を増やすことで持久力が向上する可能性があります。特に高地(低酸素環境)での競技において効果があるとの指摘があり、標高の高い環境下での持久系パフォーマンスが改善したという報告も一部でなされています。
しかし、現時点でバイアグラが平地でのスポーツ成績を大幅に向上させるという確固たる証拠はありません。いくつかの研究では有意な効果は認められなかったとの結果も出ています。加えて、健康な若年者が不必要にバイアグラを使用すれば、副作用リスクや倫理的問題も生じます。スポーツ目的での使用は医学的にも推奨されず、今後の研究結果次第ではドーピング規制の議論に上る可能性はありますが、現状では「裏技的な使用法」であり、リスクも伴うことを強調しておきます。
まとめ
バイアグラは偶然の発見から生まれたED治療の画期的な薬であり、世界中で多くの男性のQOL(生活の質)向上に貢献してきました。正しい使用方法と適切な知識を持てば、大多数のED患者で安全かつ有効に勃起機能を改善できます。
一方で、「飲めば誰でも何度でも即勃起」という魔法の薬ではなく、効果には個人差があり適切な刺激が必要であること、そして持病や併用薬によっては使用できない場合があることを理解することが大切です。
幸い、現在はバイアグラの他にも複数のPDE5阻害薬があり、効果の持続時間や食事の影響の有無など特徴が異なる薬を選択できるようになっています。EDは恥ずかしがらずに相談すべき「体の不調」であり、適切な治療で改善できるケースがほとんどです。中高年男性にとって勃起不全は加齢や生活習慣病とも関係するため、バイアグラによる対症療法だけでなく生活習慣の見直しや必要に応じてホルモン補充療法(LOH症候群への対処)など包括的なケアが重要な場合もあります。
最後に、バイアグラを含め医薬品の情報は日々アップデートされています。今回解説したような最新知見も踏まえつつ、主治医とよく相談して安全に ED 治療薬を活用してください。正しい知識に基づいてバイアグラを上手に使い、安全で満足のいく性生活を送れることを願っています。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。
勃起不全, バイアグラ, ED治療, シルデナフィル, ED治療薬
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