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チンコにワセリンは危険!その歴史と除去方法

更新日:2025/05/03

公開日:2025/05/03

ワセリンのよる陰茎増大

ペニスにワセリン(石油由来の軟膏)を注入してサイズを大きくするという美容行為をご存知でしょうか? 一見手軽に思えるこの方法ですが、歴史的には悲惨な結果を招いてきました。現代でも一部で密かに行われていますが、深刻な合併症が多発しており、決して安全な陰茎増大法ではありません。本記事では、チンコのワセリン注入による増大術の歴史的背景と、その後に起こり得る体への影響(硬化や潰瘍の発生時期、主な合併症、除去方法、残存物のリスク)について、医学論文や症例報告に基づきわかりやすく解説します。

ワセリン注入の歴史的背景:いつどこで始まったか?

石油系物質の注入による体の改造は19世紀末に医療現場で試みられました。1899年、オーストリアの医師ロバート・ガーサニーは、結核による睾丸摘出後の男性患者に対し、失った睾丸の代わりに液状にしたワセリンを陰嚢に注入する処置を報告しました​。これがワセリン注入の美容利用の始まりとされています。その後、乳房の整形(豊胸)や顔のしわ取りなど、様々な部位でワセリンやパラフィン(石油由来のろう状物質)の注入が試みられました​。例えば19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパやアメリカで豊胸術としてパラフィンとワセリンの注射が行われました。当初は柔らかい充填剤として期待されましたが、1906年までには早くも副作用の報告が出始めます​。顔のしわにパラフィンを注射された患者が、皮下に硬い結節(しこり)を生じるなどの不快な腫瘤が報告され、これが警鐘となりました​。さらに1910年代までには、注入後数週間~数年で腫瘍様のしこりが生じるケースが相次ぎ​、深刻な健康被害への懸念から1910年代前半には欧米の正規医療でこの手法は放棄されました。

しかし、正式な医療から排除された後も地下でこの行為は生き延びました​。多くの国において資格の無い施術者や個人が密かにワセリンや類似のオイルを自己注射するケースが日本に限らず世界中に見られています。実際、医学文献によればアジアや東欧で比較的多く報告されており、タイとミャンマーの国境地域で行われた調査では地元の漁師の約7.5%がペニスへの自己注入を経験し、ハンガリーの受刑者の約15.7%にもその経験があったとの報告があります​。

ワセリンが注入されたペニス

↑ワセリンが注入されたペニス

日本におけるワセリン注入の歴史

日本においてワセリンをペニス(チンコ)に注入して増大させるという行為が広まり始めたのは、戦後間もなくの混乱期、すなわち昭和20年代~30年代(1945年~1960年代頃)にかけてだとされています。

第二次世界大戦後の日本は、アメリカをはじめとする西洋文化が大量に流入しました。占領期(19451952年)の日本社会では、それまで日本では見られなかった文化や価値観が浸透し始めます。その一環として性的な解放や自由、男性としての強さや性的能力に対する関心が高まりました。戦後の混乱のなかで、米兵との接触、アメリカから流入したポルノグラフィの流行や性風俗産業の発達、そして男性の性的能力へのコンプレックスといった要素が複合的に絡み合い、「男性器のサイズを大きくしたい」という欲求が一部で高まりました。

特に1950年代~60年代にかけて日本各地で米軍基地周辺に形成された歓楽街(横浜、沖縄、佐世保、岩国など)では、性風俗産業が活発化し、その中で男性が性的な競争意識から陰茎を増大させるため、ワセリンを陰茎皮下に注入する行為が広がっていったと考えられています。

また、ペニスへの異物挿入は、もともと東南アジアやアジアの一部地域で文化的に行われていた風習であり、アジア諸国を経由して日本にも伝播しました。特に日本においては「ヤクザ文化」として知られる暴力団員や、暴力団に関連する男性が、いわゆる「度胸試し」「男の証明」として、ペニスにワセリンを注入する行為を始めたとされています。こうした「男性らしさの誇示」や「性機能の強化」を目的とする行為が、日本の暴力団や一部の風俗業界を中心に戦後日本社会に広まりました。

医療機関によるワセリン注入の問題視と症例報告

陰茎へのワセリン注入は、早い段階から医療的には問題視されていました。陰茎に限定した医学的報告として確認できる最も古いものの一つは1974年に外科誌に掲載された症例とされています​。この頃までには、陰茎に注入されたワセリンやパラフィンによって肉芽腫性のしこりや潰瘍が生じ、手術的に切除せざるを得なくなった患者が出始めていました。以降、1980年代にかけて日本各地の皮膚科・泌尿器科から報告が相次ぎます。こうした報告では、注入から数年経って慢性的炎症反応が起こり、陰茎皮下に硬い腫瘤(しこり)や潰瘍が形成されるケースが紹介されています。また、陰茎の皮膚と組織が癒着・変形し、勃起や性交に支障を来すケースも報告されています​。

公的対応と現在の状況

1980年代以降、ワセリン注入による健康被害の深刻さが広く知られるようになると、メディアで繰り返し警鐘が鳴らされ、専門家がワセリン注入の危険性を強く訴えました。その結果、現在では、ワセリン注入は完全に医学的に否定された危険行為として、厚生労働省は警告を発しています。しかし、残念ながら現在でも、違法な闇美容業者や個人がインターネット上で販売されている「注入キット」などを使用し、密かにワセリンを注入するケースが後を絶たず、健康被害が散見される状況です。このように、歴史的には医療行為として始まったワセリン注入は、その危険性から公式には姿を消したものの、現在でも一部で行われ続けているのです。

注入後どれくらいで硬化や潰瘍が起こるのか?

ワセリンを体内に注入すると、早ければ数日以内にトラブルが生じ、遅い場合は何十年も経ってから問題化することがあります。石油由来のワセリンは体内で代謝・分解されず長期間残存するため、時間の経過とともに慢性的な炎症反応を引き起こします​。その結果、皮下組織が線維化して硬くなる(硬結)までの期間には個人差があります。

医学文献によれば、症状の出現までの潜伏期間は2日から最長37年まで報告されており、平均では数年程度とされています​。ある調査では、自己注入後半数以上が1年以内に何らかの合併症を呈し、平均約3年で症状が現れていました​。一方で、注入直後は何事もなく過ごせてしまい、5年、10年と経過した後になって突然しこりや炎症が表面化するケースも珍しくありません。

ワセリンが注入されると、最初は軟らかかった組織も徐々に固い塊状(グラニュローマ)に変わっていきます​。この硬化は「木のように硬いペニス」と表現されることもあり、注入部位の皮膚が板状に肥厚・硬化してしまいます​。また、硬くなるだけでなく皮膚の色が黄褐色に変色し、血行障害や感染をきたすと潰瘍や壊死が起こります​。

このように、症状が出る時期は様々ですが、注入物が体内に残存する限り、遅かれ早かれ必ず組織の硬化や炎症が生じます。

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見た目の変形以外に起こり得る主な合併症

ワセリン注入による最大の問題は見た目がいびつに変形してしまうことですが、それ以外にも多岐にわたる深刻な合併症が報告されています​。ここでは主なものを挙げます。

感染症(局所感染・全身感染)

不潔な環境で行われることが多いため細菌感染のリスクが高く、患部が腫れて膿(うみ)を持つ膿瘍を形成したり、蜂窩織炎(皮下組織の細菌感染)を起こすことがあります​。最悪の場合、陰茎や会陰部の組織が壊死するフルニエ壊疽という重篤な壊死性筋膜炎に発展するケースも報告されています​。実際には非常に稀ですが、注入部位が感染の入り口となり致命的な敗血症に至った例もあります​。

皮膚潰瘍・組織壊死・瘻孔

注入された部位の皮膚が長期の炎症でただれ、慢性的な潰瘍(皮膚の欠損)を形成することがあります​。さらに炎症が深部に及ぶと、皮膚と内部組織をつなぐ異常な瘻孔〈ろうこう〉が生じ、膿やワセリンが漏れ出すこともあります​。こうした潰瘍や瘻孔は自然には治りにくく、感染の温床にもなります。

リンパ浮腫・リンパ節腫脹

ワセリンが組織に留まることで慢性的な炎症反応が続くと、リンパ管やリンパ節が障害されてリンパ液の流れが滞留します。その結果、陰茎や陰嚢など注入部位周囲がむくむリンパ浮腫が生じたり、鼠径部(脚の付け根)のリンパ節が腫れることがあります​。

性機能障害・その他の機能障害

皮膚や軟部組織が硬化することで勃起時に痛みを伴うようになったり、陰茎が十分に拡張できず勃起不全(ED)や性交障害を招くことがあります​。実際、自己注入を行った男性の多くが「挿入時に自分やパートナーに痛みを感じる」「勃起の硬さが落ちた」と訴えており、場合によっては性的に満足な行為ができなくなることもあります。また包皮に注入した場合、包皮が肥厚して硬くなることで真性包茎(包皮口が狭く開かなくなる)状態に陥るケースもあります​。

以上のように、ワセリン注入は単なる見た目の問題に留まらず、感染症から機能障害まで多彩な合併症を引き起こします。医学的には、こうした異物注入による慢性炎症性のしこりは「パラフィノーマ(Paraffinoma)」や「硬化性脂肪肉芽腫」とも呼ばれ、組織学的には異物型肉芽腫という所見を示します​。これは体が異物(ワセリン)を排除できず、周囲を線維組織で壁のように囲み込もうとする防御反応で、生体にとっては慢性的な炎症ストレスとなります。

参照元:Complications of penile self-injections: investigation of 680 patients with complications following penile self-injections with mineral oil

注入されたワセリンの除去方法:治療は可能か?

不幸にもワセリンを注入してしまった場合、その治療の原則は可能な限り早期に異物を完全に取り除くことです。しかし、ワセリンは油性で粘度が高いため、周囲の皮下組織に浸透しやすく、完全に除去するのは非常に困難です。

一般的な治療法としては外科的切除が選択されます。この方法では、ワセリンに侵された皮膚や皮下組織を含め、異物が存在する領域を一括して切除します。特にワセリンが包皮の一部に限定されているのであれば、包皮切除術(包茎手術)で取り除くことが可能です。しかし実際には、注入されたワセリンは陰茎全体の皮下に広範囲に広がっていることが多く、その場合、一度の手術で完全に病変部位を取り除くのは困難となります。

また、ワセリンが浸透した皮下組織だけを切除し、皮膚表面を温存することは現実的ではありません。これは異物除去の際に皮膚の血流が損なわれ、残った皮膚が壊死する恐れがあるからです。そのため、多くの場合は皮膚も含めた全層での切除が必要となります。

このような手術は患者にとって身体的・精神的な負担が大きいものですが、病変を根本的に治療するには除去することが最も有効な方法であることもまた事実です。さらに重要なのは、体内にワセリンが残存する限り、慢性的な炎症反応が継続し、将来的に組織の変性や悪性腫瘍化のリスクがあるということです。専門家からは、症状が軽微であっても、「長期的なリスクを避けるため異物は早期に除去すべき」との指摘が強くなされています。

したがって、ワセリンを注入してしまった場合は、可能な限り速やかに専門医療機関での評価を受け、適切な治療を開始することが極めて重要です。

参照元:Sclerosing lipogranuloma of the penis: a narrative review of complications and treatment

ワセリンが注入除去後チンコ

↑除去されたワセリンが注入されていたチンコの皮と組織

残存したワセリンは健康にどんな影響を及ぼす?(慢性炎症と癌化リスク)

最後に、取り切れず体内に残ってしまったワセリンが長期的に健康へ与える影響について触れます。前述のようにワセリンなどの鉱物油は人体では分解できず永久に残存します​。残った異物は異物肉芽腫(肉芽組織の塊)として組織内にとどまり、慢性的な炎症と繊維化を引き起こし続けます​。これ自体が痛みや腫れ、組織の硬化による機能障害の原因となり得るほか、免疫系が常に活性化した状態になるため周囲組織への悪影響も懸念されます。

さらに長年にわたる慢性炎症は「癌(がん)」発生の誘因になり得ることが知られています。ワセリン注入部位に関しても、経年的に皮膚がん(主に扁平上皮癌)が発生した症例報告がいくつか存在します​。例えばある報告では、若い頃に頭皮へパラフィン注入を受けた男性が50年後に頭皮の多発性皮膚癌を発症し、調べると癌組織の下にパラフィノーマ(パラフィン肉芽腫)が認められたという例や​、陰茎と陰嚢にワセリンを注入した男性が35年後に陰嚢の扁平上皮癌を発症した例などが報告されています​。因果関係の証明は難しいものの、専門家は「注入された油剤が発癌に関与した可能性」を指摘しており​、国際的な医学文献でも「残存異物により陰茎癌のリスクが高まる可能性がある」と注意喚起されています​。

まとめ

ワセリンを注入してペニスを大きくする行為は、歴史的に見ても「奇跡の充填剤」から「悲劇の施術」へ転落した失敗例です。その場ではサイズが増したように見えても、時間とともに必ずと言っていいほど恐ろしい副作用に苦しむことになります。感染症による腫れや激痛、変形、不全、さらには皮膚がんのリスクまで、代償は計り知れません。現在では医学的に全く推奨されないどころか禁止すべき危険行為とされています​。

インターネット上には「簡単に安くできる」などと謳う情報も散見されますが、決して惑わされてはいけません。一時的なコンプレックス解消のために一生の健康を損なっては本末転倒です。もし過去にそうした注入を受けてしまった方がいれば、症状がなくとも青山セレスクリニックなどの専門の医療機関で相談し、必要ならば早めの対処を検討してください。体は何にも代えがたい大切な資本です。安易な美容施術に潜む危険性について正しい知識を持ち、健全な判断をすることが何より重要と言えるでしょう。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。

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