形成外科・泌尿器科・性病科
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更新日:2025/07/04
公開日:2024/05/19

早漏治療には多岐にわたる治療方法が存在しますが、中でも行動療法は古くから効果が実証されてきた方法です。この記事では、早漏治療における代表的な行動療法である「ストップ&スタート法」と「スクイーズ法」について、その詳細と効果を医学的根拠に基づいて詳しく解説します。これらの技術が実際にどの程度の効果を発揮するのか、具体的な研究データや臨床結果を交えて説明します。また、患者がこれらの技術を性生活においてどのように活用できるのか、実践的な方法を提供します。
行動療法(Behavioral Therapy)とは、心理学や医学に基づいて、特定の行動や習慣を変えることを目的とした治療法です。この手法は、不適切な行動を減少させ、理想的な行動を増加させるための具体的な技術を用います。行動療法は、多くの精神的および身体的な健康問題に対して有効であると広く認識されています。早漏治療において、行動療法は特に有効なアプローチとして注目されています。代表的な2つのテクニックとして、1956年にSemansによって紹介された「ストップ&スタート」テクニックと、1970年にMastersとJohnsonによって開発された「スクイーズ」メソッドがあります。
出典元:
An update on the treatment of premature ejaculation: A systematic review
スタート&ストップ法(Start/Stop Technique)は、早漏(早発射精)を治療するための行動療法の一つです。この技術は、射精のコントロールを改善するために、性的刺激を一時的に中断し、射精のタイミングを遅らせる方法です。
■ストップ&スタート法の手順
性的刺激を開始: 自慰行為やパートナーとの性行為中にペニスを刺激します。
射精の感覚が近づく: 射精が近づいたと感じたら、刺激を中断します。このポイントを「ポイント・オブ・ノーリターン」または「射精の戻れないポイント」や「射精の臨界点」と呼びます。
休息: 刺激を中断して休息し、射精の感覚が収まるのを待ちます。通常は30秒から1分程度の休息が推奨されます。
刺激を再開: 射精の感覚が収まったら、再び性的刺激を開始します。
繰り返し: この工程を数回繰り返すことで、射精までの時間を延ばします。
■スタート&ストップ法の効果とエビデンス
いくつかの研究で、スタート&ストップ法が早漏の男性の射精遅延に有効であることが示されています。具体的には、この技術を使用することで、射精までの時間を大幅に延ばすことが可能とされています。
効果の持続性: 一部の研究では、スタート&ストップ法を用いた男性の約70%が射精コントロールの改善を報告しています。これには、治療後6か月から1年間のフォローアップ期間においても改善が持続する例も含まれます。
射精遅延の具体的な延長時間: 治療を受けた男性の射精までの時間は平均して2倍から3倍に延長されるとされています。具体的には、治療前の射精時間が1分未満であった男性が、治療後には約3分に延長するという結果が報告されています。
スクイーズ法(スクイーズ・テクニック、Squeeze technique)は、早漏(早発射精)治療のための行動療法として広く認知されている方法です。このテクニックは、射精のタイミングをコントロールすることを目的としており、ペニスの感度を一時的に減少させることで射精を遅らせる効果があります。以下にスクイーズ・テクニックの詳細とエビデンスを紹介します。
■スクイーズ法の手順
刺激開始: パートナーまたは自身でペニスを刺激します。通常のセックスやマスターベーションの方法と同様に行います。
射精の感覚が近づく: 射精の臨界点すなわち射精しそうだと感じたら、その時点で刺激を止めます。
スクイーズ法の正しい握り方: スクイーズ法を効果的に行うためには、正しい圧迫の仕方を理解することが重要です。まず、陰茎の亀頭直下にある小帯(裏すじ)と亀頭の冠状溝(カリ首の下)を目指します。この部分に親指と人差し指をしっかりと添え、数秒間(通常は3〜4秒)圧迫します。ポイントは、小帯に指を添えることと、カリ首の下と亀頭を同時に圧迫することです。具体的には、親指を亀頭の冠状溝の上に置き、反対側の人差し指と中指を陰茎の裏側の小帯に配置します。この状態で、適度な力で圧迫し、射精の衝動を抑えます。

↑スクイーズ法の指の位置(※自分の手で行う場合は亀頭側が親指、小帯側は人差し指になります)
休息: 圧迫後、少し休んで射精の衝動が落ち着くのを待ちます。
繰り返し: この工程を数回繰り返すことで、射精までの時間を延ばし、射精がコントロールできることを目指します。
■スクイーズ法の実践のポイント
この技術を正確に行うためには、最初は練習が必要です。適切な圧迫の強さを見つけるために、自分自身で試しながら調整してみてください。また、パートナーと一緒に練習することで、効果をさらに高めることができます。 初めて試す際はうまくいかないこともありますが、繰り返し練習することで効果が上がります。
■スクイーズ法の効果とエビデンス
スクイーズ法は、1970年にセックスセラピストのWilliam H. Mastersと and Virginia E. Johnsonによって開発されました。彼らの研究では、このテクニックが早漏の男性にとって有効であることが示されました。その後の研究もいくつか行われ、以下のようなエビデンスがあります。
Masters and Johnsonの研究: William H. Mastersと and Virginia E. Johnsonの臨床試験では、スクイーズ法が早漏の治療に効果的であると報告されています。彼らの治療プログラムでは、早漏の男性の約70%が射精のコントロールを改善したとされています。
2006年のレビュー論文: Journal of Sexual Medicineに掲載されたレビュー論文では、スクイーズ法が行動療法の一つとして早漏治療に有効であることが確認されています。このレビューでは、行動療法全般が早漏の治療に効果的であると結論付けています。
最近の研究: 2020年に発表された研究では、スクイーズ法が薬物療法と比較しても有効であり、特に副作用が少ない点が強調されています。この研究では、早漏の男性がスクイーズ法を使用した場合、射精までの時間が平均して2~3倍延長されたと報告されています。
2つの方法(テクニック)は、射精の臨界点(オーガズム)に差し迫ろうとしているときに、スクイーズ法が亀頭を圧迫することを除けば、2つのテクニックはほぼ同じです。どちら場合でも、射精がコントロールできるようになるまで、射精の臨界点の近くで性交を中止し、男性の射精の臨界点が過ぎ、落ち着いたら、性交を再開できる点で共通しています。
■初期成功率
スクイーズ法を使用した治療において、患者の64%が射精コントロールに成功したと報告されています。この結果は、短期的には効果的であることを示しています。
■長期的な効果
Hawton et al. (1986) の研究において、スクイーズ法の治療後3年間にわたり射精のコントロールが継続されたのは患者の約3分の1に過ぎませんでした。これは、長期的な持続効果が限定的であることを示唆しています。また、Kaplanらの研究でもスクイーズ法の長期的なフォローアップでは、持続的な効果を得られた患者は少数でした。2005年のMelnikらの研究でも、行動療法の一部としてススクイーズ法が有効であることが示されていますが、長期的な効果の持続には限界があるとされています
■個人差が大きい
他の研究もスクイーズ法の長期的な効果について報告していますが、効果の持続には個人差が大きいことが示されています。
ストップ&スタート法やスクイーズ法は早漏治療において一定の有効性が証明されていますが、いくつかの問題点も指摘されています。まず、これらのテクニックを実際のセックス中に使用することに抵抗を感じるカップルが多い点が挙げられます。特に、パートナーが亀頭を圧迫するスクイーズ法に対して嫌悪感を抱く女性や、一度始まったセックスを途中で中断することに対するストレスを感じるカップルが少なくありません。また、これらの行動療法はセックスの最中に実践することで性的興奮や刺激を意図的に減少させるため、セックスの全体的な満足度を低下させる可能性があるとされています。行動療法の主眼は射精のコントロールにありますが、その過程でセックスに対する楽しさや自然な流れを損なうことがあります。これにより、カップルの間で不満やストレスが生じることも考えられます。さらに、これらの技術を習得するためには繰り返しの練習が必要であり、即時的な効果が得られない場合もあります。このため、治療に対するモチベーションの維持が難しくなることもあります。また、行動療法が有効であるためには、パートナーとのコミュニケーションや協力が不可欠であり、カップル間の関係が良好でなければ成功しにくいという課題もあります。
ストップ&スタート法やスクイーズ法は、自慰行為において早漏の訓練として非常に有効です。これらの行動療法を用いることで、射精のコントロールを改善するための技術を効率的に練習することができます。自慰行為を利用することで、自分の体の反応をよく理解し、射精のタイミングを調整する能力を高めることができます。
■自慰行為での練習のメリット
1.自分のペースで練習: 自慰行為中にこれらの技術を練習することで、自分のペースで射精のコントロールを学ぶことができます。他人の目を気にせず、リラックスして取り組むことができるため、効果的な練習が可能です。
2.体の反応の理解: 自慰行為中に射精のタイミングを調整することで、自分の体の反応をよく理解できるようになります。どのような刺激が射精を引き起こすのかを把握し、そのタイミングを適切にコントロールするスキルを身につけることができます。
3.パートナーとの練習への自信: 自慰行為中に技術を磨くことで、パートナーとの性行為においても自信を持って技術を実践することができます。自信を持つことで、パートナーとのコミュニケーションも円滑になり、性的満足度を高めることができます。
4.準備段階としての練習: 自慰行為中にストップ&スタート法やスクイーズ法を練習することは、パートナーと練習を始める前の準備段階として非常に有効です。これにより、パートナーとの性行為においてもスムーズに技術を適用することができます。
■自慰行為での練習の問題点
自慰行為での練習には一定の効果があるものの、いくつかの問題点も指摘されています。まず、パートナーとの性行為中のほうがより強い興奮を感じるため、自慰行為での練習成果が性行為において必ずしも直結しない場合があります。自慰行為ではリラックスした環境で練習できる一方、実際の性行為では興奮やプレッシャーが加わり、射精のコントロールが難しくなることがあるのです。そのため、自慰行為での訓練だけでなく、パートナーとの性行為中でも同様の技術を練習することが推奨されます。これにより、実際の状況での射精コントロールの効果を高めることができます。また、パートナーとのコミュニケーションを通じて、相互に理解し合い、協力し合うことが治療の成功に繋がります。
行動療法は、早漏治療において歴史的にも現代においても有効とされる方法の一つです。多くのエビデンスがその効果を支持しており、副作用が少ないため、まずはこの方法を試してみる価値があります。しかし、長期的な有益性については、まだ十分なエビデンスが不足しています。また、カップルの満足を得るためには、一般的に男性が射精せずに挿入後15分間を維持する必要があるとされていますが、行動療法のみでこの時間を達成するのは難しい場合があります。そのため、行動療法の継続的な練習が推奨されますが、効果が不十分な場合には、他の治療方法との併用が有効です。近年の研究では、亀頭直下包茎手術、小帯切除術、亀頭のフィラー注入といった治療法の有効性も報告されています。これらの方法を行動療法と組み合わせることで、真の早漏の克服に繋がる可能性があります。行動療法を試してもなお早漏でお悩みの場合は、専門の医師に相談することをお勧めします。究極の目標は、射精を自由にコントロールできるようになり、カップルが好きな体位でセックスを楽しめるようになることです。専門家の助けを借りて、自分に最適な治療法を見つけ、より良い性生活を築きましょう。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。
※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。
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