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内服薬による早漏治療:シロドシン(ユリーフ)の効果とは

更新日:2024/07/26

公開日:2024/07/26

早漏治療専門医元神医師

筆者は早漏治療の選択肢として包茎手術や亀頭強化術(亀頭増大)を推奨しています。しかし、中には薬物療法を希望される方も少なくありません。日本国内で販売されている薬の中には、早漏治療として正式に承認されたものは存在しませんが、前立腺肥大・下部尿路症状の治療薬として広く使用されているシロドシン(ユリーフ)が、実は早漏の改善に効果を示すことが報告されています。このブログ記事では、シロドシン(ユリーフ)の具体的な早漏治療効果について詳しく解説いたします。

シロドシン(ユリーフ)とは

自律神経には交感神経と副交感神経があり、勃起は副交感神経、射精は交感神経によって制御されています。交感神経にはさらにα、βなどの受容体が存在し、これらの受容体に対する作用が細かく分類されています。シロドシン(ユリーフ)は、交感神経のα作用に対するα遮断薬であり、主に前立腺肥大症や下部尿路症状の治療薬として使用されていますが、最近では早漏治療としても注目されています。

従来から、α遮断薬(アルファブロッカー)には立ちくらみ(起立性低血圧)や射精障害といった副作用が知られています。このうち、射精障害の副作用を逆手に取り、早漏治療に応用したのがα遮断薬(アルファブロッカー)による治療法です。数あるα遮断薬の中でも特にシロドシン(ユリーフ)は、射精を抑制する効果が高いことが以前から知られており、この効果はシロドシン(ユリーフ)の高いα1A受容体選択性によるものと考えられています。

シロドシン(ユリーフ)の早漏症に対する効果を検討した研究報告はいくつか存在し、本ブログではそれらの研究結果について解説を交えながら詳しく紹介していきたいと思います。

 

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シロドシン

シロドシンとその早漏治療への可能性

原文タイトル:Silodosin and its potential for treating premature ejaculation: a preliminary report

2012年に日本人の泌尿器科医によって行われたこの研究は、シロドシン(ユリーフ)を早漏治療として世界で初めて報告したものでした。シロドシンは、高選択的α1Aアドレナリン受容体拮抗薬として下部尿路症状の治療に広く使用されており、その臨床試験では下部尿路症状に対する優れた効果が示されています。しかし、シロドシンは他のα1-アドレナリン受容体拮抗薬と比較して、射精を抑制する副作用の効果が高いことが分かっています。この特性を利用して、早漏治療の新たな可能性としてシロドシンの適応外使用が検討されました。

■方法

この研究では、早漏症患者8名にシロドシンを投与しました。具体的には、性交の2時間前にシロドシン(4mg)を投与し、膣内性交時間や性行為の満足度等を記録しました。

■結果

膣内性交時間は平均で3.4分から10.1分に有意に延長されました。満足度では、75%の患者が「大いに満足」から「満足」と回答し、残りの25%も「やや満足」と評価しました。

副作用としては、多くの患者が射精時に違和感を覚えましたが、これに関しては「問題ない」から「やや気になる」との回答がほとんどであり、容認できる範囲とされました。精液量に関しては、25%の患者がオーガズム時に射出がなく、37.5%の患者に精液量の減少が見られましたが、全ての被験者が「ほぼ問題ない」から「やや気になる」と回答しており、得られるメリットがデメリットを上回ると評価されています。

■結論

この研究の結果、シロドシンによる射精遅延効果が早漏治療に有効であることが示されました。射精時に若干の違和感を認めるものの、そのメリットが副作用を上回ると結論付けられています。したがって、シロドシンは早漏症の新たな治療選択肢として有望であると支持されています。今後、さらなる大規模な研究が必要ですが、この初期報告は早漏治療におけるシロドシンの可能性を示唆しています。

出典元:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22188258/

 

ダポキセチンに不満のある患者の早漏治療における性行為前シロドシン内服の有効性

原文タイトル:Effectiveness of ‘on demand’ silodosin in the treatment of premature ejaculation in patients dissatisfied with dapoxetine: a randomized control study

米国で早漏治療薬として広く承認され、最も一般的に使用されている薬剤はダポキセチン(商品名:プリリジー)です。しかし、ダポキセチンにはいくつかの副作用があり、特に長期間の使用には制約があります。こうした背景から、ダポキセチンに不満を抱える早漏患者を対象に、性行為前のシロドシン(ユリーフ)4mgの内服の有効性を評価する研究が行われました。

■方法

本研究では、ダポキセチン30mgによる治療に不満を持ち、副作用が原因で効果が不十分であった早漏患者64名を対象としました。参加者はランダムに33名のA群と31名のB群に分けられました。A群には性交の3時間前にシロドシン4mgを投与し、B群にはプラセボを投与しました。治療前後の膣内性交時間、性行為の満足度などを詳細に評価しました。

■結果

A群(シロドシン4mg)では、膣内性交時間が有意に延長され、性行為満足度も統計学的に有意な改善が見られました。具体的には、シロドシン投与による膣内性交時間の延長が明確であり、性行為の質が向上したことが示されました。一方、副作用としては4名の患者が不快な遅漏を報告しましたが、それ以外の有害事象は少なく、全体的に良好な結果が得られました。

■結論

この研究の結果、オンデマンドでシロドシン4mgを投与する方法は、ダポキセチン30mgの副作用や効果の不足に不満を感じる早漏患者にとって、非常に有効かつ安全な治療選択肢であることが示されました。ダポキセチンに代わる新たな治療法として、シロドシンの使用が検討される価値があると考えられます。

出典元:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5057054/

薬による早漏治療の現状

近年、早漏治療に対する薬物療法は大きな進展を遂げています。特にパロキセチン(パキシル)やダポキセチン(プリリジー)といったセロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)は、多くの患者に使用されてきました。しかし、これらの薬剤には性欲減退や勃起不全といった副作用が伴うことが指摘されており、勃起不全(ED)を併発している患者には適切とは言えない場合があります。

臨床現場では、EDと早漏症を同時に抱える患者が多く見られます。このような場合、ED治療薬であるシルデナフィル(バイアグラ)やタダラフィル(シアリス)などが使用されることがありますが、早漏の改善に対する効果は限られています。これらの薬剤は主に勃起を改善するために設計されており、早漏症状に対しては十分な効果を発揮しないことが多いのです。

シロドシンの早漏治療薬としての可能性

シロドシン(ユリーフ)は、α1A受容体をブロックすることにより射精遅延効果を発揮します。このα1A受容体は人間の精嚢に広く分布しており、精嚢は前立腺の後方に位置し、精液の約70%を占める精嚢液を分泌する器官です。射精の際には精嚢液の射出が重要な役割を果たしており、シロドシンがこのプロセスを遅延させることで射精遅延効果が得られると考えられています。

■安全性と副作用

シロドシンは下部尿路症状(LUTS)や前立腺肥大症の治療にも使用されており、その安全性は広く認められています。立ちくらみ(起立性低血圧)は主にα1B受容体の遮断によって引き起こされますが、シロドシンはα1A受容体に対する選択性が高いため、フリバス(ナフトピジル)やハルナール(タムスロシン)と比較しても副作用が少ないとされています。

■効果と副作用のバランス

シロドシンによる射精遅延効果は、ダポキセチン(プリリジー)やパロキセチン(パキシル)と同等以上であり、およそ3倍の延長効果が見られます。オーガズム時の違和感や精液量の減少といった副作用は存在しますが、これらは服用を中止すれば改善する可逆性のものです。連続使用で副作用の頻度が増加することがありますが、基本的には性行為前の一回服用(頓用)で十分な効果が得られるため、許容範囲内と考えられます。

まとめ

シロドシン(ユリーフ)は、薬での早漏治療を希望する方にとって非常に有望な選択肢です。α1A受容体のブロックによる射精遅延効果が期待できるだけでなく、副作用も比較的少なく、安全性の高い薬剤として広く評価されています。特に、従来のセロトニン再取り込み阻害剤(プリリジー等)やED治療薬に満足していない患者にとって、シロドシンは革新的な治療法となる可能性があります。これまでの治療法では十分な効果が得られなかった場合や、副作用が問題となっていた場合でも、シロドシンはその高い選択性と効果で新たな希望となる可能性を秘めています。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。

※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。

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