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包茎手術の医療費控除:保険適用vs自由診療で何が違う?

更新日:2025/06/06

公開日:2025/06/07

2つを比較する男性

包茎手術(包茎治療)を検討する際に、費用負担や医療費控除が受けられるかどうかは大きな関心事です。日本の包茎手術には、大きく分けて健康保険が適用される場合と自由診療(保険適用外)の2種類があります。どちらを選ぶかによって手術費用や仕上がり、税制上の扱いまで様々な違いが生じます。

本記事では、包茎手術の保険適用条件や医療費控除の可否、保険診療と自由診療それぞれのメリット・デメリット、そしてクリニック選びのポイントについて分かりやすく解説します。包茎に悩む方が後悔しない選択をするために、ぜひ参考にしてください。

包茎治療には保険診療と自由診療の2種類がある

まず知っておきたいのは、包茎治療には「保険診療」と「自由診療」の2通りがあることです。日本の公的医療保険は病気の治療に適用され、所定の条件を満たせば包茎手術も保険が使えます。一方、条件に該当しないケースでは保険が使えず全額自己負担の自由診療となります。

保険適用の包茎手術

真性包茎など医学的に「病気」と認められる場合に保険が適用されます。健康保険が使えると自己負担は原則3割となり、費用負担を大きく抑えられます。一般的な泌尿器科や大病院で行う包茎手術はこちらに該当します。

▶️真性包茎についてはこちら

自由診療の包茎手術

上記に当てはまらない仮性包茎などは病気とはみなされず保険が使えません。美容目的と判断されるためで、こうした場合は包茎専門クリニック等で全額自己負担の自由診療で手術を受けることになります。自由診療ではクリニックごとに料金設定や術式が異なり、費用はクリニックによってさまざまです。

▶️仮性包茎についてはこちら

 

日本の健康保険制度では、仮性包茎は病気ではないと考えられており日常生活に直接支障がないため保険適用外です。反対に、後述する真性包茎やカントン包茎は医学的に放置できない状態であるため保険診療が認められるケースがあるのです。まずはご自身の症状がどちらに当てはまるか、医師に相談して見極めることが重要です。

医療費控除とは?包茎手術は対象になるのか

減税のイメージ図

医療費控除とは、1年間に一定額以上の医療費を支払った場合に所得から差し引ける税控除制度です。年間総所得金額等の5%か10万円のいずれか低い方を超えた医療費について、確定申告で税金の還付を受けられます。高額になりがちな包茎手術ですから、条件を満たせば医療費控除の恩恵は大きいでしょう。

▶️医療費控除についてはこちら(国税庁ホームページ)

しかし全ての手術費用が控除対象になるわけではありません。原則として「治療」を目的とした医療費のみが控除対象であり、審美目的・美容目的の手術費用は対象外です。国税庁のガイドラインでも、容姿を美しくするための美容整形手術の費用などは医療費控除に含められない例として挙げられています。

包茎手術の場合は?

ポイントはその手術が病気の治療か美容目的かという点です。保険適用となる真性包茎手術は医学的な治療行為なので医療費控除の対象になり得ます。一方で、仮性包茎の手術は「美容目的」と見なされるため保険も利かず、基本的に医療費控除の対象にもなりません。

実際、「仮性包茎の方は医療費控除を受けることは基本的にはできません。仮性包茎の包茎手術はあくまでも『美容目的』のため、保険も適用されず医療費控除の対象外です」と解説する情報源もあります。つまり医療費控除を受けられる包茎手術は、健康保険が適用される医療上必要な手術に限られるのです。

なお、自由診療であっても真性包茎など健康上のリスクを除去する目的で行われた手術であれば、ケースによって医療費控除の対象になる可能性があります。たとえば泌尿器科ではなく包茎専門クリニックで真性包茎手術を受けた場合でも、領収書や診断書を添えて税務署に相談すれば認められるケースもあるようです。ただし判断が難しい場合もあるため、確実に医療費控除を受けたいのであれば保険適用の泌尿器科で手術を受けるのが無難でしょう。

保険適用される包茎手術の条件

では、どのような場合に包茎手術は健康保険適用の「治療」と認められるのでしょうか。主な対象は真性包茎嵌頓包茎(元に戻せない場合のみ)の2つです。

真性包茎

真性包茎

平常時・勃起時を問わず包皮口が極端に狭く全く亀頭を露出できない状態を指します。皮と亀頭が癒着しているケースも多く、無理に剥こうとすると激しい痛みや出血を伴います。真性包茎は放置すると恥垢や尿が包皮内部に溜まって衛生状態が悪化し、亀頭包皮炎や尿道炎などの感染症を繰り返す恐れがあります。排尿の際に尿が包皮内に溜まって風船状に膨らむ排尿障害が起きることもあり、膀胱や腎臓へ悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。さらに、包皮が常に被った状態のため勃起時に皮が突っ張って痛みを感じたり、性行為自体が困難になるケースも珍しくありません。

このように日常生活や性機能に重大な支障が出ることから、真性包茎は医学的な疾患として認められています。そのため医師が「機能的障害(排尿困難や衛生面の問題など)がある」と判断した場合、健康保険による包茎手術が可能になります。保険適用で手術を受ければ自己負担3割で済み、医療費控除の対象にもなり得ます。

▶️真性包茎についてはこちら

嵌頓包茎(カントン包茎)

カントン包茎イラスト

平常時は剥けないか包皮口が狭いものの、無理に剥くと亀頭の根元で皮が狭窄リング状に締め付けて戻らなくなる状態を指します。カントン包茎になると陰茎の血流が阻害されて亀頭部分が鬱血・腫脹し、激痛を伴います。放置すると最悪の場合亀頭が壊死する危険性もあり、泌尿器科では緊急手術の対象となる重篤な症状です。こうした事情から、カントン包茎も真性包茎と同様に医学的に治療が必要な状態と見なされます。緊急性や炎症のリスクが高いため健康保険が適用されるケースが多く、早急な手術によって皮を適切に切開・整復する必要があります。

ただし、包皮を剥いた状態で、亀頭下に締め付けがある状態を一般的には「カントン包茎」と呼ぶこともありますが、再び手で包皮を元に戻せる場合は緊急手術の対象ではなく、また保険適用の対象にもなりません。

▶️カントン包茎についてはこちら

 

以上のように、「真性包茎」および「元に戻せない嵌頓包茎」は保険適用で手術可能なケースがある一方、「仮性包茎」は基本的に保険が効かない点が大きな違いです。仮性包茎は自力で剥けて日常生活や性交渉に支障がないため医学的な治療とはみなされず、保険診療の対象にはなりません。

保険適用で包茎手術を受ける際のデメリット

医療保険が適用される包茎手術は費用負担が少なく済むメリットがありますが、その反面仕上がりや手術方法の面でデメリットも存在します。保険診療の包茎手術で考えておくべき主な注意点を挙げます。

術式・仕上がりの制約

保険適用の場合、認められた標準的な術式である「背面切開術」または「環状切開術」で手術が行われます。これらはあくまで機能面の改善を目的とした手術であり、美容的な配慮は重視されません。その結果、手術後の傷跡が目立ちやすい傾向があります。

例えば背面切開術では陰茎の背側に縦にメスを入れるため傷跡が残り、環状切開術でも色調の異なる皮膚の境目(いわゆるツートンカラー)がはっきり現れる場合があります。「病気を治すこと」が目的のため、手術を受けたと一目で分かる外見上の変化が生じやすいのです。

泌尿器科によっては傷跡の見た目よりも包皮を十分切除して機能的改善を図ることを優先するため、どうしても術後の見栄えは二の次になります。そのため、「費用を抑えたいけど仕上がりの見た目が気になる…」という方には保険手術の仕上がりがデメリットに感じられるでしょう。

手術方法の選択肢が限定される

保険診療では先述のように認められた術式しか選べません。例えば包皮を亀頭直下でカットして傷跡を目立たなくするような高度な美容手術は保険適用では選択できません。

また、真性包茎の保険適用手術では亀頭を露出させることが目的で、余分な皮を切除する手術ではありません。このため、手術後は包皮が過剰に余っている状態もあります。どの程度残すかも画一的になりがちで、患者さん個々の希望に柔軟に応じるのは難しいのが実情です。

手術は主に局所麻酔で日帰りで行われますが、症例や医療機関によっては数日入院が必要になったり、全身麻酔で行うケースもあります。特に病院などでは安全管理上、入院・全身麻酔でしっかり行うことがあるため、手軽さという点でもクリニックの自由診療に比べ見劣りする場合があります。

 

以上のように、保険適用の包茎手術は費用面で優れる反面、「手術跡の見た目が悪くなりやすい」「手術法の自由度が低い」といった短所があります。実際に泌尿器科での手術経験者からは「傷跡が目立って後悔した」という声も聞かれます。

また仕上がりだけでなく、「もっとこういうふうに切って欲しかったのに希望が通らなかった」という不満につながるケースもあるようです。

これらを踏まえ、「とにかく費用を抑えたいのか、それとも多少費用がかさんでも見た目の仕上がりを重視したいのか」を自身の中で整理することが大切です。その判断によって、保険診療にするか自由診療にするかの選択が見えてくるでしょう。

自由診療で包茎手術を受けるメリット

次に、保険の効かない自由診療の包茎手術を選択するメリットについて見ていきましょう。自由診療は費用面の負担が大きいものの、仕上がりの美しさや手術方法の柔軟さなど保険診療にはない利点があります。

主なメリットを挙げます。

審美性の高い仕上がり

自由診療の大きな特徴は、美容外科的な観点から見た目に配慮した手術が受けられることです。包茎専門クリニックでは傷跡が目立たないようデザインされた術式や高度な縫合技術(美容縫合)を用いてくれるため、手術後の見栄えが良好に仕上がる傾向があります。

「亀頭直下法(亀頭のすぐ下で包皮をカットする方法)」などでは傷が亀頭のカリ首に隠れる位置になり、パッと見では手術跡が分かりにくくできます。また、縫合も細かく、細い糸を使うなど、美容目的の手術ならではの工夫がされています。

▶️亀頭直下法についてはこちら

実際、泌尿器科の保険手術では「傷跡が目立ち手術したのがバレる」のに対し、専門クリニックは仕上がりがキレイと評判であることが多いです。見た目を重視したい方にとって、自由診療は大きな魅力と言えるでしょう。

術式やデザインの選択肢が豊富

自由診療ではクリニックごとに様々な手術プランが用意されています。例えば「小帯切除を同時に行うプラン」や、余分な皮を陰茎根元側で切除する「根部切除」、さらに麻酔方法や術後の通院の内容まで自分の希望に合わせて選択できます。

▶️小帯切除についてはこちら

▶️根部切除についてはこちら

▶️複数の治療を同時に行うプランについてはこちら

カウンセリング時に医師と相談し、「なるべく傷を目立たせたくない」「性的な感触は絶対に変えたくない」など要望を伝えることで、仕上がりイメージをすり合わせて手術方法を決めることが可能です。自由診療ならではのオーダーメイド的な対応で、満足度の高い結果を得られるでしょう。

軽度の症状や仮性包茎にも対応

保険適用にならない仮性包茎や軽度の症状であっても、自由診療ならば治療を受けることができます。仮性包茎は「病気ではないから放置で良い」と言われがちですが、やはりニオイの問題や恥垢の蓄積など衛生面で気になる方も多いでしょう。また見た目のコンプレックスから手術を望むケースもあります。

自由診療の包茎手術はこうしたニーズに応えてくれます。健康保険が利かない仮性包茎でも専門クリニックで手術可能であり、悩みを解消できる点は自由診療の大きなメリットです。同様に、真性包茎・カントン包茎の方でも「仕上がりを優先したい」「保険より丁寧な手術を受けたい」という場合、あえて自由診療を選択することもできます。

保険診療では処置がやや大雑把になりがちなケースでも、自由診療なら細部まで配慮した手術が受けられるでしょう。

仮性包茎の症例写真

仮性包茎治療:20万円(税別)
※治療後、腫れ、内出血を起こすケースがございます。

専門クリニックならではの豊富な経験

包茎専門を掲げるクリニックの多くは、症例数が非常に豊富です。医師も包茎手術の実績を数多く積んでおり、高度な技術力を持っています。たとえば「他院で受けた手術跡の修正手術」など難易度の高いケースを請け負っているクリニックもあり、そうした実績は医師の熟練度の指標となります。「費用はかかっても信頼できる専門医に任せたい」という方にとって、自由診療のクリニックは安心感につながるでしょう。

▶️包茎治療の症例写真はこちら

このように、自由診療の包茎手術には「高品質な仕上がり」「自分の希望に沿った手術」「仮性包茎でも治療可能」といった利点があります。もちろん費用負担は大きくなりますが、その分納得のいく結果を得やすいのが魅力です。保険適用の手術経験者が「見た目に不満が残ったので最初から専門クリニックに行けば良かった」と感じるケースもあるようです。見た目や細かな要望を重視する人にとって、自由診療は有力な選択肢と言えます。

自由診療で包茎手術を受ける際の注意点

注意を促す白衣の男性

メリットの多い自由診療ですが、受ける際にはいくつか注意すべきポイントもあります。主に費用面とクリニック選びに関する留意点を確認しておきましょう。

料金設定のばらつきに注意

自由診療の包茎手術費用はクリニックによって大きく異なります。相場は施術内容にもよりますが仮性包茎で概ね20万円前後が適正価格とされています。

▶️施術費用についてはこちら

実際、ある病院の調査によると仮性包茎の広告表示価格は5,000円~30万円以上とかなり幅があります。このように料金に幅があるため、「安いからここにしよう」と安易に飛びつくのは禁物です。

極端に安価な広告を出しているクリニックの場合、実際にカウンセリングへ行くと安い広告の条件で行うことはなく、自分の症例では50万円以上がかかったということも少なくありません。過去には「◯◯円キャンペーン!」と大きく宣伝しつつ、実際には適用条件が限られていて来院後に高額プランを勧められた例も報告されています。

不明瞭なオプションを追加されて結果的に高額になってしまった…という事態を避けるため、料金内訳が明確で良心的なクリニックを選ぶことが大切です。信頼できるクリニックは「不必要なオプションの追加料金は一切ありません」「表示価格以上の費用は発生しません」等、料金の透明性をしっかり明示しています。公式サイトや事前説明で費用の説明が丁寧なクリニックを選ぶようにしましょう。

クリニック選びは慎重に

自由診療のクリニックは全国に多数ありますが、その質は様々です。中には強引な営業を行う悪質な所も報告されています。一生に一度の手術ですから、クリニック選びは実績と信頼性を重視しましょう。具体的には以下のポイントをチェックすると良いでしょう。

  • 医師の経験や症例数: 公式サイト等で執刀する医師の経歴(卒業年次、卒業大学、専門医資格の有無、手術実績の件数など)を確認します。
  • 修正手術を行っているか: 他院で受けた包茎手術の傷跡修正や再手術を受け付けているクリニックは、技術力が高い傾向にあります。それだけ難しい手術も任されているということなので、選択肢の一つとして考慮しましょう。
  • 術式のこだわり: 手作業(ハンドメイド)による丁寧な手術や、美容的デザインを重視しているかどうかも重要です。クリニックのホームページなどに症例写真などの掲載があるか確認しましょう。
  • カウンセリング対応: 初回カウンセリング時に、じっくり説明や相談に乗ってくれるクリニックは信頼できます。反対に十分な説明もなく即日手術を急かすような所は避けた方が無難です。

カウンセリングを活用する

自由診療の強みはカウンセリングで希望を細かく伝えられる点です。気になる料金のことはもちろん、術後の見た目の希望や不安な点は遠慮なく質問しましょう。

例えば

  • 傷跡はどの程度目立ちますか?
  • 麻酔方法は?痛みは?
  • 術後の腫れやダウンタイムはどのくらい?

など、疑問点を明確にしておくことが大切です。 信頼できるクリニックであれば、患者が納得するまで丁寧に答えてくれるはずです。

また、複数のクリニックで話を聞いて比較検討するのも有効です。同じ自由診療でもクリニックによって提案内容や費用が異なるため、焦らずじっくり検討しましょう。カウンセリングを通じて「ここなら任せられる」という安心感を得てから手術に臨むことが、満足いく結果につながります。

まとめ

包茎手術は保険適用と自由診療のいずれかで受けることができ、それぞれ費用負担や仕上がり、税制上の扱いに違いがあります。真性包茎など医学的に必要性がある場合は健康保険が適用され、手術費用の大部分を保険で賄えます。こうした手術は医療費控除の対象にもなり、確定申告を行えば所得税の還付を受けられる可能性があります。

一方、仮性包茎の手術は美容目的と判断され保険適用外となるため自由診療で行う必要があります。自由診療は費用こそ自己負担になりますが、術式の選択肢が豊富で仕上がりも美しく、仮性包茎を含め、あらゆる包茎に対応できるという利点があります。

医療費控除に関して言えば、基本的には保険適用となる治療行為が対象です。仮性包茎のような審美目的の手術費用は残念ながら控除できません。しかし真性包茎など健康上放置できない状態であれば、たとえ自由診療で手術を受けても控除の対象になり得る場合があります。自分の手術費が控除対象になるか迷ったら、領収証を保管のうえ税務署や専門家に相談すると良いでしょう。

最後に大切なのは、ご自身にとって何が優先事項かを明確にすることです。費用を抑えて機能的な改善ができれば十分という方は泌尿器科での保険診療も選択肢ですし、多少費用がかさんでも見た目の綺麗さや細かな要望を叶えたい方は専門クリニックでの自由診療が適しているでしょう。

どちらにせよ信頼できる医師のもとで手術を受けることが何より重要です。事前によく情報収集し、納得のいく形で治療に踏み切ってください。デリケートな悩みではありますが、適切な治療によって快適な生活を手に入れられることを願っています。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。

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