形成外科・泌尿器科・性病科
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更新日:2025/11/12
公開日:2024/05/03

糖尿病を抱える方々には、包皮に生じるトラブルが一般的です。具体的には、包皮が切れたり、炎症を引き起こしたりすることがしばしばあります。このような継続的な炎症は、最終的に包皮が完全には剥けない真性包茎へと進行することがあります。この状態を糖尿病性包茎と称し、糖尿病が包皮の健康に与える影響についてこの記事で深掘りします。
包皮が日常的に微細な傷を負っています。特に包皮が長い場合(包茎の状態)、排尿時や性行為の際に包皮をむくことで摩擦が生じ、これが微細な損傷を引き起こすことがあります。このような損傷は通常は自然治癒するものですが、繰り返し起こると包皮に炎症を引き起こす原因にもなり得ます。性行為や日常の活動中に生じる摩擦は、包皮や亀頭を刺激し、時には小さな傷や裂け目を生じさせることがあります。これは特に、適切な潤滑がない場合や強く摩擦が加わった場合に顕著です。また、衛生状態が悪いとこれらの微細な傷が感染の入り口となり、包皮炎や他の感染症のリスクを高めることがあります。
包皮の微細な損傷は健常人なら自然治癒します。一方、糖尿病では、この自然治癒が送れ、時には炎症が続き、包皮が切れやすくなります。糖尿病では包皮が切れやすい理由には、以下の通りです。
■血糖値の高さによる血管障害
糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、小血管障害が引き起こされることがあります。これは「糖毒性」とも呼ばれる現象で、高血糖が直接的および間接的に血管の内壁にダメージを与えることで発生します。この結果、血流が悪化します。血流が悪いと、傷の治癒に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなり、自然治癒の過程が遅れます。
■血糖値の高さによる皮膚の脆弱性
高血糖状態は皮膚の弾力性と回復力を低下させるため、包皮などの敏感な部位が切れやすくなります。これは、長期にわたる高血糖状態は、糖化最終生成物(AGEs)の蓄積を促進させ、糖化最終生成物(AGEs)の蓄積が皮膚のコラーゲンに影響を与え、皮膚の弾力性が低下させるからです。
■免疫系の機能低下
高血糖状態は白血球の機能を抑制し、感染に対する体の防御力を低下させます。これにより、傷口の感染が起こりやすくなり、治癒が困難になることがあります。
■炎症の持続
糖尿病においては、体内の炎症反応が通常よりも長く持続することがあります。これは、炎症を引き起こすサイトカインのバランスが崩れるためで、小さな傷が治癒するのを遅らせる可能性があります。
これらの要因により、糖尿病患者では包皮が切れやすく、損傷が治りにくい状態になっています。

↑糖尿病性包皮炎の状態で包皮に損傷がある
糖尿病患者において炎症を繰り返すとカントン包茎や真性包茎の状態になります。このような包茎を糖尿病性包茎と言います。糖尿病性包茎のメカニズムは、糖尿病が引き起こす一連の生理学的変化に関連しています。以下の点が糖尿病性包茎の要因です。
■皮膚の弾性の低下
前述しましたように、糖尿病は皮膚のコラーゲンに影響を与え、AGEs(糖化最終生成物)の形成を促進します。これにより皮膚が硬くなり、弾性が低下します。包皮が硬くなると、正常に剥ける能力を失い、包皮が亀頭を完全に覆った状態(真性包茎)になりやすくなります。
■慢性炎症と感染症
糖尿病患者は感染症にかかりやすく、特に局部的な感染症が発生しやすいです。包皮や亀頭の感染は炎症を引き起こし、それが慢性化すると皮膚の組織が厚くなり硬化します。この硬化が進むと、包皮が狭窄し、剥けにくくなることがあります。
■繰り返しの微細な損傷
糖尿病では日常生活での摩擦による包皮の小さな傷が治癒しにくいため、これが繰り返されると瘢痕化が進みます。包皮が瘢痕化すると、柔軟性が失われ、亀頭を覆い続けることになります。
これらの要因が組み合わさることで、糖尿病患者では包皮の問題が悪化し、糖尿病性包茎と言われるカントン包茎や真性包茎に至ることがあります。

↑糖尿病性のカントン包茎
糖尿病と包茎の関係について、包皮の裂傷が糖尿病未診断の指標となることが報告されています。「成人における未診断の2型糖尿病の予測因子としての包皮裂傷を伴う包茎」という論文で発表された台湾における調査研究では、包皮裂傷を持つ患者群全員が糖尿病であることが確認され、糖尿病との関連が非常に高いことが示されました。この研究では、以前に糖尿病と診断されたことのない患者において、包皮裂傷を伴う包茎患者28人を調査したところ、28人全員が糖尿病と診断されたという衝撃的な結果を示しています。また、包皮裂傷を伴う包茎では糖尿病の早期診断のために早期に血液検査などの糖尿病検査をするべきだと結論づけています。
出典元:
Phimosis with Preputial Fissures as a Predictor of Undiagnosed Type 2 Diabetes in Adults
糖尿病だとカンジダ包皮炎にもなりやすい
糖尿病の患者はカンジダ包皮炎にもかかりやすいとされています。糖尿病は免疫系の機能不全を引き起こし、体の糖分が高い状態を維持することが原因で、カンジダ菌などの真菌が繁殖しやすくなるためです。特に、糖尿病患者の包皮や亀頭には、糖分が豊富な環境が形成されやすく、これが真菌感染の温床となり得ます。具体的には、高血糖状態は尿中の糖分濃度を上げ、この糖分が包皮や亀頭に付着してカンジダ菌の成長を促進することが報告されています。このため、糖尿病患者はカンジダ包皮炎を繰り返し発症しやすいと考えられています。カンジダ包皮炎の主な症状としては、以下のようなものがあります:
■亀頭および包皮の赤みと腫れ
感染した地域が赤くなり、腫れが見られます。
■かゆみまたは痛み
感染部位に強いかゆみや痛みを感じることがあります。
■白い斑点または白いカスのようなもの
亀頭や包皮の上に白い斑点やカスが現れることがあります。
■不快な臭い
感染が進むと、特有の不快な臭いがすることがあります。
■包皮裂傷
重度の症例では、包皮に小さな裂傷や亀裂が生じることがあります。この症状が進行すると、やはり糖尿病性包茎になります。
糖尿病では特に包皮ケアが大事です。この包皮ケアは、感染予防と炎症管のために必要です。以下は、糖尿病患者の包皮ケアに関する詳細なガイドラインです。
■日常の包皮ケア
・清潔保持:
包皮と亀頭の間は温暖で湿潤なため、細菌や真菌が繁殖しやすい環境です。毎日の入浴時に温水(熱すぎないこと)を使い、優しく包皮を剥いて洗浄します。その際、刺激の少ない無香料の石鹸を使用し、洗浄後はしっかりと水分を拭き取ります。
・乾燥を保つ
洗浄後は、包皮と亀頭を優しく拭いて完全に乾かすことが重要です。湿った状態が持続するとカンジダなどの真菌感染を引き起こすリスクが高まります。
・通気性の良い下着の着用
綿などの自然素材でできた通気性の良い下着を着用し、局部が蒸れることを防ぎます。
■炎症が生じた場合の対処法
・医師の診察を受ける
炎症や感染の兆候(赤み、腫れ、痛み、分泌物の増加など)が見られる場合は、速やかに医師に相談してください。適切な抗真菌剤や抗菌剤の処方が必要な場合があります。
・局部の炎症を抑える
医師の指示に従い、処方された抗生物質や抗真菌クリームを適切に使用します。自己判断での市販薬の使用は推奨されません。
■包茎手術の選択肢
包茎手術は、繰り返しの炎症や感染が治療によって改善しない場合や、カントン包茎や真性包茎状態(糖尿病性包茎)となって尿の排出や性行為に支障を来たす場合に考慮されます。また、炎症がある状態よりも炎症が落ち着いた状態で手術を行うことが一般的には推奨されていますが、炎症がかなり進行した状態では落ち着くこともなかなか難しいため、筆者は炎症がある状態でも早期の包茎手術を推奨します。
この記事を通じて、糖尿病性包茎が発生するメカニズムとそれに対する具体的な対策について詳しく解説しました。糖尿病患者では、血糖管理が適切でない場合、包皮に慢性的な炎症が発生し、それが糖尿病性包茎の一因となることが明らかです。この状態は、ただの不快感にとどまらず、感染症のリスクをも高め、患者の生活の質(QOL)にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、糖尿病性包茎に対しては、筆者は包茎手術を推奨します。この記事が包皮の炎症で悩む人々にとって有益な情報であることを願います。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。
※リパス、リパスGは医療法人社団セレスの商標登録です。
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