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更新日:2025/05/16
公開日:2025/05/16

金玉(玉袋)に赤いブツブツしたできものができているのを見つけたら、びっくりしますよね。「これは血豆なのだろうか?原因は何?このまま放置しても大丈夫?潰すと悪化する?」
さまざまな不安が頭をよぎるかもしれません。実は、それは「陰嚢被角血管腫(いんのうひかくけっかんしゅ)」と呼ばれる良性の玉袋の皮膚病変の可能性が高いです。このブログ記事では陰嚢被角血管腫(金玉の赤いブツブツ)に関するさまざまな疑問について詳細に解説いたしますので、是非参考にしてください。
陰嚢被角血管腫は、難しい名前ですが、簡単に言えば玉袋の皮膚にできる小さなブツブツで血豆(血管腫)です。性病(性感染症)や悪性腫瘍ではないため、過度に心配しすぎる必要はありません。
陰嚢被角血管腫は見た目に特徴があります。1~5mmほどのドーム状の赤〜紫あるいは黒っぽい色のブツブツが玉袋にいくつか現れます。ザラザラまたはカサカサとした表面をもち、イボのようにも見えることがあります。痛みやかゆみなどの自覚症状は通常なく、できていても気づかないか放置している男性も少なくありません。
この玉袋の赤いブツブツは往々にして見過ごされがちで、健康上の大きな害を及ぼすことはありません。いわば「見た目だけ」の症状であり、多くの場合は命に関わる問題ではありません。とはいえ、陰嚢に複数の赤い血豆が突然できれば誰でも驚くでしょう。「一体なぜできるのか?」、次にその原因について説明します。

↑陰嚢被角血管腫の拡大画像(顕微鏡写真)
陰嚢被角血管腫ができるはっきりとした原因は実はまだ解明されていません。しかし、いくつかの医学的な要因が関与すると考えられています。海外の文献では、陰嚢周辺の静脈の血圧が上がる(静脈圧の亢進)ことが誘因になっている可能性が指摘されています。簡単に言えば、玉袋の血のめぐりが悪くなり、血管に負担がかかることで小さな血管の塊ができてしまうという理屈です。
例えば、精索静脈瘤(陰嚢の中の静脈がこぶ状に拡張した状態)がある男性では陰嚢被角血管腫が生じやすいとの報告があります。精索静脈瘤があると陰嚢内の静脈圧が高くなり、周囲の細かい血管にも影響を及ぼすためと考えられます。同様に、長年の立ち仕事や重労働で下腹部に圧力がかかることや、加齢による血管壁の弾力低下なども一因となり得るでしょう。実際、陰嚢被角血管腫は30代以降の男性に多く発生する傾向があり、年齢とともにその頻度が高まるとの指摘もあります。ある研究では、10代男性の有病率は約0.6%ですが、70代では16%以上に増加すると報告されています。加齢に伴って血管にかかる負荷が蓄積し、発症しやすくなるのかもしれません。
まれなケースでは、腹部の腫瘍やヘルニアなどが間接的に陰嚢周辺の静脈圧を上昇させて血管腫を引き起こす可能性も示唆されています。
女性の場合、妊娠中に似たような血管腫(外陰部被角血管腫)ができることがあり、これも下半身の静脈への圧力上昇が関与するとされています。もっとも、多くの男性では特別な病気がなくても陰嚢被角血管腫が生じており、「これさえ改善すれば確実に防げる」といった明確な予防策はないのが実情です。要因として考えられるのは上述した静脈のうっ滞(血行不良)や加齢であり、決して不潔にしていたから起こるものでも、性行為が原因で感染するものでもありません。陰嚢被角血管腫は感染症ではなく人にうつることもありませんので、その点は安心してください。
→合わせて読みたい「金玉(玉袋) 白いブツブツは何?陰嚢石灰沈着症の解説」
では、陰嚢被角血管腫と考えられる赤いブツブツはこのまま放置しても問題ないのでしょうか?結論から言えば、医学的には放置して経過を見るだけでも大丈夫なケースがほとんどです。
陰嚢被角血管腫自体は良性であり、先述の通り健康へ深刻な悪影響を及ぼさないため、無理に治療をしなくても支障がないことが多いのです。実際、文献でも「多くの症例では治療の必要はなく、患者への安心させることが主な対応となる」とされています。見た目に驚いてしまうかもしれませんが、「命に関わるものではない」と知って少し肩の力を抜いていただくことも大切です。
ただし、「放置=何もしない」で全く問題ないかというと、一つ注意点があります。陰嚢被角血管腫のブツブツは、強い摩擦や引っかき傷など物理的刺激で破れて出血する恐れがあるのです。報告によれば、患者の多くは陰嚢の病変が引っ掻いたり、性行為の刺激をきっかけに出血し、止血しにくい状態になって初めて受診することが多いとのことです。要するに、普段は放置で問題なくとも、何かの拍子に潰れてしまうと厄介ということですね。
陰嚢被角血管腫は中身が膿のニキビとは異なり、薄い皮膚の下に血液がたまっている状態(血豆)です。そのため、自分で無理に血豆を潰すと血液が一気に噴き出して「血が止まらない!」という事態になりかねません。実際に、軽くぶつけただけでも出血量が多く、なかなか止血できないことがあると報告されています。ある症例報告では、26歳の男性の陰嚢血管腫が仕事中に突然破れて30分間も出血が続いたため、救急外来を受診する事態になりました。玉袋の血豆は潰したり傷つけたりすると、それほどまでに出血してしまう可能性があるのです。
参照元:Angiokeratoma of the scrotum: a case of scrotal bleeding

↑大きい陰嚢被角血管腫がある状態
では、万が一血豆が出血してして、血が止まらない場合の対処法も知っておきましょう。基本は慌てずに患部を圧迫することが大事です。清潔なガーゼやハンカチで患部をしっかり5~10分程度圧迫し、血を止めます。多くの場合、これで出血は止まります。陰嚢の皮膚は柔らかいので、強めに押さえて大丈夫です。圧迫してもしばらく血が止まらない、出血量が多くて不安なときは無理をせず、医療機関で処置を受けてください。止血後、傷口が気になる場合は市販の抗生物質軟膏を薄く塗っても良いですが、あくまで出血部位の保護・感染予防であり、血管腫そのものを治す効果はありません。
陰嚢被角血管腫(玉袋の赤いブツブツ)を治す市販薬や塗り薬はありません。治療するとすれば医療機関での処置が必要になります。よくある市販薬の「イボ取り薬」(角質を腐食させる薬剤)などは、ウイルス性のイボには効果がありますが、陰嚢被角血管腫のような血管の病変には適応がなく、かえって皮膚をただれさせる危険があります。自己判断で薬剤を使うのは避けてください。
「軟膏を塗れば治らないか?」と考える方もいるかもしれませんが、この玉袋の血管腫は皮膚の下の拡張した血管です。皮膚表面に作用する軟膏では、この奥の血管構造自体を縮小させることはできません。市販のステロイド軟膏や保湿剤を塗っても、見た目の改善にはつながらないでしょう。
あらゆる文献においても、陰嚢被角血管腫に対しては基本的に外科的・物理的な方法(焼灼など)による治療しか言及されていません。裏を返せば、特効薬のようなものは存在しないということです。もし「塗り薬で治った」という噂話を見かけたとしても、それは別の疾患と勘違いしているか、自然に止血して一時的に目立たなくなっただけかもしれません。
以上より、陰嚢被角血管腫を根本的に治すには、市販薬ではなく医療機関での治療が必要となります。では、具体的にどのような治療法(治し方)があるのか、次で説明します。
陰嚢被角血管腫は基本的に良性で放置可能ですが、「やはり見た目が気になる」「頻繁に出血して困る」という場合は治療で除去することも可能です。
陰嚢被角血管腫の治療法にはいくつか選択肢がありますが、いずれも病変部位を物理的に取り除く処置になります。代表的な方法は以下のとおりです。
炭酸ガスレーザーや色素レーザーなど高出力の光を照射し、病変を焼灼します。出血しやすい血管病変ですが、レーザーで焼くことで同時に止血もでき、比較的きれいに除去できる治療法です。局所麻酔注射で痛みを抑えて行います。
高周波の電気メスで病変部を焼いて除去します。こちらも焼き切ることで同時に止血効果があります。レーザー設備がないクリニックでも行える治療で、古くから陰嚢血管腫の除去に用いられてきました。
液体窒素で患部を凍らせて組織を壊死させ、血管腫を除去します。いわゆる「いぼ取り」と同じ要領ですが、陰嚢の皮膚はデリケートなため、凍結の強さや時間を調整する必要があります。術後に水ぶくれができることがあります。
病変ごとメスで切り取って縫合する方法です。病変が大きい場合や他の方法で取り切れない場合に行われます。確実に取り除けますが、他の方法に比べて小さいとはいえ傷跡が残る可能性があります。

陰嚢被角血管腫の治療を検討する際に、「健康保険は適用されるの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論として、陰嚢被角血管腫が破れてしまい、「出血が止まらない」といった緊急性を要する処置の場合は、健康保険が適用されます。ただし、この場合の保険適用範囲は、実際に出血している1か所の病変に対する処置に限られます。
一方で、陰嚢被角血管腫は通常、痛みや出血といった症状がほとんどないことが特徴です。このため、「見た目が気になる」といった美容的な理由から、レーザー治療や切除術によって除去を希望される場合は、健康保険の適用外となり、自費診療での対応となります。
美容外科などのおける自由診療での処置であれば、玉袋全体に広がる100個以上の陰嚢被角血管腫をまとめて除去することも可能です。
陰嚢被角血管腫の治療は基本的に日帰りで局所麻酔下に行われ、処置時間も短いものです。傷口の状態によりますが、治療後しばらくは清潔を保ちつつ軟膏塗布やガーゼ保護をして経過を見ます。レーザーや電気焼灼では点状の痂皮(かさぶた)になる程度で、1~2週間で皮膚が落ち着くことが多いです。ただし、治療により若干の色素沈着や小さな瘢痕が残ることはありますので、医師と十分相談してから治療を受けましょう。複数の血管腫を一度に治療するときは、処置後の玉袋の腫れや痛みが出る場合もありますが、一時的なものです。
陰嚢被角血管腫の再発について気になる方もいるでしょう。治療で除去した部位から同じ血管腫が繰り返し出てくることは稀ですが、もともとの体質や静脈の状態が変わらなければ新たな病変が玉袋の別の場所に生じる可能性はあります。その際はまた同様の方法で対処することになります。陰嚢被角血管腫自体を完全に予防する確立された方法はないため、症状が出たらその都度対処する形になります。

まとめ
陰嚢被角血管腫は、玉袋にできる赤いブツブツの正体として比較的よく見られる良性の皮膚病変です。原因は明確ではありませんが、加齢や静脈のうっ滞などで陰嚢の細かな血管に負荷がかかることが一因と考えられています。性病ではなく放置しても健康上大きな問題は生じませんが、血豆が潰れると出血しやすい点には注意が必要です。出血時は落ち着いて圧迫止血し、必要に応じて医療機関で処置を受けましょう。
見た目や出血が気になる場合は、レーザー治療や電気焼灼などで除去することも可能です。逆に言えば、市販薬や塗り薬で手軽に治せるものではないため、自己判断で変な処置をしないことも大切です。陰嚢の赤いブツブツに悩んだときは一人で抱え込まず、経験豊富な医師に相談すれば適切な対応策が得られます。正しい知識を持っていれば過度に怖がる必要はありません。この情報が、玉袋の赤いブツブツに対する不安解消の一助になれば幸いです。
筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。
※リパス、リパスG、TB-1は医療法人社団セレスの商標登録です。
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