元神院長執筆 包茎・薄毛専門医が真剣に答えるブログ 男の悩みに 答えるブログ 元神院長執筆 包茎・薄毛専門医が真剣に答えるブログ 男の悩みに 答えるブログ

玉袋(金玉)の白いブツブツ:陰嚢石灰沈着症はなぜなるの?発生機序や要因

更新日:2026/01/21

公開日:2026/01/22

陰嚢石灰沈着症とは、陰嚢(俗に玉袋・金玉)の皮膚内にカルシウムの塊が沈着し、硬いしこり(結節)が形成される良性の皮膚疾患です。見た目は皮膚越しに白っぽく(時に黄みを帯びて)見える小さなブツブツで、触ると石のように硬いのが特徴です。

結節の大きさは数ミリの米粒大から1~2cm程度まで様々で、1個のみの場合もあれば複数できることもあります。主に思春期から青年期の若い男性にみられますが、中年以降に発症するケースも報告されています。

良性であるため悪性腫瘍(がん)に変化する心配はなく、健康上問題を引き起こすこともないため、一般の医療機関では治療を受けることもできません。では、この「玉袋の白いブツブツ」である陰嚢石灰沈着症は一体なぜ生じるのでしょうか? 本記事では、その発生機序や要因について最新の知見も踏まえて解説します。

陰嚢石灰沈着症の症状と経過

陰嚢石灰沈着症の結節自体は基本的に痛みなどの自覚症状がほとんどありません。多くの患者さんは見た目の問題や「ブツブツの正体が分からない不安」から受診します。実際、12人の患者を対象にした症例研究では約75%の患者が結節に特に症状を感じておらず、痒みや重たさ(陰嚢が引っ張られるような感覚)をときどき感じる程度の人が一部いたのみでした。

稀なケースでは、結節が自壊して皮膚表面に穴が開き、中からチョークの粉のような白い物質(カルシウム塩)が漏れ出すこともあります。その場合、傷口から細菌感染を起こすリスクがあるため注意が必要ですが、このような自発的な破裂は非常にまれです。

結節の数や大きさは人によって様々ですが、時間とともに少しずつ増加・肥大化する傾向があります。とはいえ進行は緩慢で、長年にわたりほとんど大きさや状態が変わらない例も少なくありません。実際、症状が出現してから治療までの期間は平均で数年に及ぶことが多いと報告されています。

良性で経過が穏やかなため放置されやすいのですが、結節が増えて見た目の悩みが大きくなったり、「このまま放置して大丈夫か?」という将来への不安から治療を決意される方が多いのが現状です。

参照元: https://ijdvl.com/pinch-punch-technique-for-scrotal-calcinosis-cutis/

原因不明と言われる理由:特発性陰嚢石灰沈着症

陰嚢石灰沈着症は古くは「原因不明(特発性)の疾患」と考えられてきました。この病気自体は19世紀の1883年にLewinskiによって最初に報告されましたが、「特発性陰嚢石灰沈着症」という病名が提唱されたのは1970年になってからです。皮膚科医Shapiroらが14例の症例を詳細に調べたところ、結節内部に粉瘤(表皮嚢腫)など嚢胞の壁となる上皮成分が全く認められなかったことから、「既存の粉瘤が石灰化したものではなく原因不明の独立した疾患である」と結論づけ、特発性(原因不明)陰嚢石灰沈着症と命名したのです。

この報告以降、陰嚢石灰沈着症は一旦「原因不明の病気」として広く認知されるようになりました。実際、患者さんの血中カルシウム値やリン値、ホルモン(副甲状腺ホルモン)などは正常範囲であることがほとんどで、全身的な代謝異常はないため、「なぜ皮膚だけにカルシウム塩が沈着するのか?」というメカニズムには長らく明確な説明がつかなかったのです。

参照元: Idiopathic Scrotal Calcinosis: A Case Report and Review of Postoperative Outcomes - PMC

考えられている発生機序:粉瘤石灰化説とその他の仮説

現在では、陰嚢石灰沈着症の発生機序について複数の仮説が提唱されており、医学界でも議論が続いています。主な説としては以下のようなものがあります。

粉瘤(表皮嚢腫)の石灰化説

現在もっとも有力とされる説がこちらです。簡単に言えば、陰嚢の皮膚にできた小さな粉瘤(アテローム)が何らかのきっかけで内容物の炎症や破裂を起こし、その後に残った嚢胞内容が石灰沈着を起こすという機序です。炎症反応によって嚢胞の壁が壊れて上皮の裏打ち(ライニング)が消失し、残った物質にカルシウム塩が沈着して硬い石のようになったものが陰嚢石灰沈着症の結節だ、という考え方になります。

実際、多くの症例で切除した結節を病理検査すると、内部に淡紫色の塊状・粒状のカルシウム沈着物と、それを囲む肉芽腫性の炎症反応が確認されます。このときわずかに嚢胞の痕跡が見つかる場合もあることから、「元は粉瘤などの嚢胞だったものが石灰化した」と解釈できるわけです。現状ではこの粉瘤由来の石灰沈着(いわゆる局所的(遠位性)の石灰沈着)説が、陰嚢石灰沈着症の原因として有力視されています。

参照元: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5839901/

エクリン汗腺嚢胞由来説

粉瘤ではなく、陰嚢の汗腺由来の嚢胞が石灰化するのではないか、という説です。皮膚のエクリン汗腺に由来する嚢胞ができ、それが破綻・変性して石灰沈着を生じるという機序で、免疫組織化学検査によって結節周囲に汗腺系のタンパク質が検出されたとの報告もあります。Itoら日本の研究グループがこの説を提唱しており、エクリン嚢胞の内容物が過剰に分泌・蓄積して石灰化に至る可能性を示唆しています。

参照元: Idiopathic Scrotal Calcinosis: A Non-Elucidated Pathogenesis and Its Surgical Treatment - PMC

陰嚢平滑筋(ダルトス筋)変性説

陰嚢の皮膚に存在する平滑筋(ダルトス筋膜)が変性・壊死することが引き金となり、その部位にカルシウムが沈着するという仮説です。実際に、切除標本の組織検査でカルシウム沈着物がダルトス筋膜に見出された症例報告もあります。粉瘤や嚢胞が関与しない場合、この筋組織のジストロフィー(変性)に対する石灰沈着が起こりうるという考えです。

上記のように様々な説がありますが、結論としては「陰嚢石灰沈着症の正確な原因は未だ明確ではない」というのが現状です。多くの症例では粉瘤石灰化が疑われるものの、中にはどうしても嚢胞の痕跡が見つからず説明がつかないケースもあります。そのため専門家の中には「一部は本当に原因不明(特発性)なのではないか」と考える向きもあります。

要するに、陰嚢石灰沈着症は「原因不明」と言われつつも、その大半は皮膚の嚢胞(粉瘤など)が変化した結果生じる石灰沈着ではないかと考えられているのです。

遺伝的要因や基礎疾患との関係は?

では、「体質」や「遺伝」、あるいは他の病気が原因で陰嚢石灰沈着症が起こる可能性はあるのでしょうか? 現時点で分かっている知見を整理します。まず、遺伝的な要因についてですが、陰嚢石灰沈着症は基本的に家族内発症することは極めてまれとされています。

実際に医学文献を調査しても、長らく家族内で本症が発生した例は報告されていませんでした。ところが2018年に韓国から発表された症例報告で、実の兄弟2人が相次いで陰嚢石灰沈着症を発症したケースが報告されています。著者らは「本症が本当に特発性(偶発的)であるならば、患者固有の要因(年齢や基礎疾患、生活習慣、遺伝的素因など)は排除して考える必要がある。

しかし我々の症例では兄弟で発症しており、一部は特発性ではなく遺伝的要因が関与する可能性がある」と述べています。とはいえ、この兄弟以外に同様の報告はなく、現時点で特定の遺伝子や家族歴との関連性は明らかになっていません。従って、大多数の患者さんにとって遺伝的素因はあまり考えなくてよいと言えるでしょう。

次に、基礎疾患や全身的な病気との関連についてです。陰嚢石灰沈着症では上述の通り血中のカルシウム・リンなどは正常で、副甲状腺機能亢進症(高カルシウム血症)や腎不全といった全身性の代謝異常は認められません。また自己免疫疾患(例:皮膚筋炎や硬皮症で起こる石灰沈着症)とも無関係で、基本的には陰嚢皮膚に限局した現象です。

先に述べたように感染症でもありませんから、例えば性病(尖圭コンジローマや伝染性軟属腫など)のようにウイルスや細菌が原因で起こるものではないことは強調しておきます。では他に原因となりうる病的要因はないのかというと、「陰嚢に繰り返し生じた細かな炎症」や「外傷」などが誘因となりうる可能性は指摘されています。ただしこれらも明確なエビデンスがあるわけではなく、結局のところ「できてしまう要因は主に体質的なもの」と説明されるのが実情です。

陰嚢は皮脂腺が多く分泌が盛んな部位であるため粉瘤(アテローム)ができやすい傾向があります。そうした皮膚質の体質をお持ちの方では陰嚢石灰沈着症も発生しやすいと考えられます。実際、医学的にも陰嚢石灰沈着症は「多発性陰嚢粉瘤症」と表現されることがあり、粉瘤が多発する体質が下地にあると言えるでしょう。

▶️ ブツブツ治療-当院の特長についてはこちら

まとめ

陰嚢石灰沈着症は、玉袋に生じる白いブツブツの正体として代表的なものですが、その発生機序や原因は完全には解明されていません。現在有力視されている説は、「体質的にできた陰嚢の粉瘤(嚢胞)が変性してカルシウム沈着を起こす」というものです。血液中のカルシウム値が高いわけでもなく全身の病気とも関係ありませんが、局所的な皮膚の変化によって石灰質が沈着してしまうのです。

 

幸い良性で痛みもないため放置されることも多いものの、見た目の問題から将来的に摘出を希望する患者さんも少なくありません。当院でも陰嚢石灰沈着症や多発性陰嚢粉瘤症の治療を多く手がけていますが、手術で結節を取り除けば根本的な解決が可能です。薬で溶かす治療法はないため、見た目のコンプレックスを感じている場合は遠慮なくご相談ください。

 

専門的な治療によって、煩わしい白いブツブツと不安を取り除くお手伝いができれば幸いです。各種のブツブツ治療を専門とする美容外科医として、陰嚢石灰沈着症について正しく理解し適切に対処することの重要性をお伝えいたします。私の専門医の知識と経験がお役に立てれば幸いです。

 

筆者:元神 賢太
青山セレスクリニック/船橋中央クリニック院長/医療法人社団セレス理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医・包茎治療・ペニス治療として20年以上のキャリアがある。リパス、リパスGの命名者であり、日本の第一人者。テストステロンブースターサプリ「TB-1」の開発者。
男性向けの性講座Youtube「元神チャンネル」は好評を博している。また、男性更年期障害(LOH症候群)の改善をライフワークとしている。

ブログTOPに戻る

医師紹介

私にお任せ下さい。
院長紹介

医師紹介

私にお任せ下さい。

20年以上ペニス治療に従事して参りました私が施術からからアフターケアまで
一貫して行いますので、ご安心してください。

理事長:元神 賢太
経歴・資格
  • 平成11年3月 慶應義塾大学医学部卒
  • 平成11年4月 慶應義塾大学病院勤務
  • 平成15年12月 船橋中央クリニック院長
  • 平成25年1月 青山セレスクリニック 治療責任者
当院では20年以上の経験がある元神医師が
カウンセリングからアフターケアまで
一貫してすべての診療を行います。

当院では元神賢太医師のみが、診療を行っております。
経験の浅いアルバイト医師が手術を行うことは絶対にありません。
「すべての方にご満足いただける医療を提供する」をポリシーに、長年患者様の診療を行っております。
こちらから治療を強要することはございませんので、安心してご相談ください。

【クリニックのご案内】
クリニックは青山院(東京)、船橋院(千葉)、福岡院(福岡)、大阪院(大阪)、札幌院(北海道)があり、いずれも元神医師が診療しております。

東京エリアで治療をご希望の方はこちら

青山セレスクリニックmap
詳細地図はこちら

青山セレスクリニック
東京青山院

フリーダイヤル 0120-958-336

〒107-0061
東京都港区北青山2-7-26
ランドワーク青山ビル7F
(旧ヒューリック外苑前ビル)
責任者:高林洋一
最終学歴:S43年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H28年青山セレスクリニック管理者

千葉エリアで治療をご希望の方はこちら

船橋中央クリニックmap

〒273-0005
千葉県船橋市本町6-4-15
グラン大誠ビル 2F
責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業

西日本でクリニックをお探しの方はこちら

西日本でお探しの方はこちら

船橋中央クリニック福岡エリア
(提携先 セイコメディカルビューティークリニック福岡院)

所在地

〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神2丁目5−17 プラッツ天神 2階
(提携先 セイコメディカルビューティークリニック福岡院)

予約受付・ご相談窓口

フリーダイヤル

0120-118-243

船橋中央クリニック大阪エリア
(提携先  )

所在地

〒530-0001
大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル2F
(提携先  )

予約受付・ご相談窓口

フリーダイヤル

0120-118-243

北海道でクリニックをお探しの方はこちら

北海道でお探しの方はこちら

船橋中央クリニック北海道エリア
(提携先 琴似タワー皮膚科形成外科)

所在地

〒063-0812
札幌市西区琴似2条1丁目1-20 琴似タワープラザ2階
(提携先 琴似タワー皮膚科形成外科)

予約受付・ご相談窓口

フリーダイヤル

0120-118-243

クリニックは青山院(東京)、船橋院(千葉)、福岡院(福岡)、大阪院(大阪)、札幌院(北海道)があり、いずれも元神医師が診療しております。

フリーダイヤル フリーダイヤル相談/予約

受付時間:9:30~18:00 年中無休
(12/31~1/3を除く)

希望される
クリニックを選択して下さい。

いずれも元神医師が診察しています。